DHAの効果と摂取方法まとめ

DHA（ドコサヘキサエン酸）は多価不飽和脂肪酸の一種です。またその中でもω-3脂肪酸に分類され、人体にとってなくてはならない「必須脂肪酸」の一つです。

このDHAには血液中の脂肪やコレステロールの量をコントロールしたり、血液を流れやすくし、血管の壁を保護する役割があると言われています。またω-6脂肪酸、かつ必須脂肪酸であるリノール酸・γ-リノレン酸・アラキドン酸に対して拮抗する作用があります。特にそれらのω-6脂肪酸はアレルギー・炎症反応に関わる「ロイコトリエン」などの材料になっており、DHAはその作用をコントロールする役割があると言われています。

この他、DHAは脳、網膜、精液などに存在する「リン脂質（細胞膜の構成成分）」の主要成分にもなっています。例えば脳においては成長期の発育に必要とされていたり、記憶力や判断力などにも関与していると言われています。また目では視力の維持にも必要で、特に細胞の酸化を抑える役割があると言われています。ただしこれはDHAを摂取するだけで知能が上がるとか、視力が上がるとか、そういう事ではありません。あくまで構成している成分の一つなので、必須になっているという事です。

尚、DHAは同じくω-3脂肪酸、かつ必須脂肪酸であるα-リノレン酸から体内で合成する事ができます。しかしその合成の割合は悪いため、それぞれを摂取する事が重要です。特に食品ではアンコウ（肝）、ボラ（カラスミ）、ハマチ、シロサケ（イクラ）、マグロ（トロ）、サバ、アユ、ブリ、サンマ、ウナギなどに多く含まれています。全体として「青魚」「肝」「卵」に多く含まれているのが特徴です。

しかし不飽和脂肪酸であるDHAは酸化されやすいため、効率良く摂取するためには「生の状態」で食べる必要があります。つまり刺し身・寿司を定期的に食べると良いでしょう。一方、DHAが豊富に含まれている魚では、火を入れないと食べる事ができないものもあります。例えばアユやウナギなんかがそうです。その場合、ビタミンCやビタミンEなど抗酸化物質を一緒に摂取する事をオススメします。

これは人によりますが、運動量が多い場合、可能ならば毎食時に魚を100gずつ食べると良いでしょう。ただ、現代人では中々難しいので、無理をせずサプリメントで補給するのも一つの手です。サプリメントの場合、1日数100mgが目安になります。1日複数回に分け、毎食時に利用すると良いと思われます。