腹筋を割る方法について考える

「腹筋を割る方法」に関する情報をまとめたブログです。

筋肉の収縮様式を理解し、筋トレを効率化しよう

筋肉を効率良く鍛えていくためには、筋肉に対して一定以上の大きなストレスを与える必要があります(今の自分の筋力に合わせた重量を扱う必要がある。その重量は大き過ぎても小さ過ぎても筋肥大が望めなくなる)。しかし筋肉はその収縮の仕方によって数種類に分ける事ができ、どのように筋肉を動かせばより大きなストレスを与える事ができるかを理解してから行う事で、より効率的なトレーニングが可能になります。この記事ではそんな「筋肉の収縮様式」について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

★当記事の目次

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★アイソメトリック・コントラクション(等尺性収縮)について

例えば人間の力では到底動かす事ができないような、地面に固定されている大きな壁を両手で前へ押してみます。この時、当然その壁は全く動きませんが、前へ押そうとしているので腕の筋肉は収縮して力を発揮していますよね。そのように、骨や関節に動きが伴っていなくても筋肉は収縮させる事ができ、そのような収縮の事を「アイソメトリック・コントラクション(等尺性収縮)」と言います。

通常の筋力トレーニングでは、ダンベルやバーベルなどを用いて関節を曲げ伸ばしさせ、体を動かしながら筋肉に負荷を与えます。そのため「重たいダンベルなどを使って筋トレをしなければ、筋肉を鍛える事ができないのでは?」と思ってしまいますが、決してそうではありません。アイソメトリックでは自分の力加減によって負荷の大きさを変える事ができ、例え関節に動きが伴っていなくても、筋肉に対してストレスを与える事ができます。重たい重量を扱う事はできないので、今の自分の筋力以上のストレスを与える事は難しいのですが、自分の体さえあれば、どこでも筋肉にストレスを与える事ができ、これは他のトレーニングにはないメリットです。

このアイソメトリックを利用したトレーニングの事を「アイソメトリック・トレーニング」と言います。例えば「胸の前に手を合わせ、自分の手と手で押し合う、あるいは引き合う」「椅子に座った状態で片方の足を前へ出し、床から浮かせて静止する」「腹筋の動作において、45度ぐらいの角度でキープする」「単純に壁を背に空気椅子を行う」などのトレーニング法があります。また前述の壁を押す時のように「地面に固定された物(壁や床など)」があれば、それをトレーニングをするための道具にする事ができます。つまり工夫次第で様々な筋肉、様々なトレーニング法が考えられ、自分でトレーニング法を開発する事もでき、別の意味での楽しさもあります。

尚、そのようなトレーニングを行う際の共通するポイントとしては、「筋肉に対して最も負荷がかかる角度(体勢によって大きく変わる)」を探し、その角度で一定時間キープさせる事です。肘や膝ならだいたい90度(直角)が理想で、その角度で動かずに止まる事で、アイソメトリックになります。ただしいくらアイソメトリックになっていても、筋肉に力が入らないような角度では効果がないので注意しましょう。またストレスを大きくするには、それなりに大きな力を入れる必要があるのですが、その際、顎を強く噛み締めたり、呼吸を止めるなどして力まないように注意しましょう。血圧が上がり大変危険です。

ちなみにアイソメトリックを取り入れたトレーニングのデメリットとしては、結局ストレスの大きさは自分の力加減によるため、そのコントロールが上手くできないと、筋肉に対して与えられるストレスの大きさがトレーニングの度に毎回変わってしまう事があります。また今の自分の筋力や自分の体重以上のストレスを与える事が難しいため、いずれ筋力トレーニングの効果が頭打ちになりやすいと言われています。よって他の収縮方法を利用したトレーニング法と並行して行っていく必要があるでしょう。もちろん皆が「筋肉を大きくしたい」訳ではないと思うので、「筋肉に刺激を与え、その機能を改善する」などの目的であれば、このアイソメトリックを利用したトレーニング法も有効だと思われます。

 

★アイソトニック・コントラクション(等張性収縮)について

前述のアイソメトリックと似ていてややこしいのですが、今度説明するのは「アイソメトリック」ではなく、「アイソトニック」です。このアイソトニックはアイソ「メ」トリックとは違って関節に動きがあり、与えられたストレスに対して釣り合うようにして筋肉が伸び縮みします。

簡単に説明すると、例えば肘を伸ばした状態から力コブを作ります。この時、最初の肘を伸ばした状態では腕の筋肉(腕の表側にある上腕二頭筋)は脱力して伸ばされていますが、そこから肘を曲げていくと腕の筋肉(上腕二頭筋)が縮み、その部分が盛り上がって力コブができます。つまり肘を伸ばした状態と肘を曲げた状態とでは「上腕二頭筋が縮んだり伸ばされたりして長さが変わっている」という事が言えると思います。そのような収縮の事を「アイソトニック・コントラクション(等張性収縮)」と言います。

尚、このアイソトニックには後述する「コンセントリック・コントラクション(短縮性収縮)」と「エキセントリック・コントラクション(伸張性収縮)」の二つの収縮の方法があります。特に前者のコンセントリックを利用したトレーニングは、我々がよく知るスクワットなどのような、最もオーソドックスなトレーニング法です。

 

●コンセントリック・コントラクション(短縮性収縮)について

コンセントリックは前述の例にある「腕を伸ばした状態から力コブを作る」時のように、「筋肉が縮む際に力を発揮する事」を言います。手にダンベルを持って力コブを作ろうとすれば、ダンベルを持ち上げていく際に腕にある上腕二頭筋が収縮します。この時の上腕二頭筋は筋肉が縮みながら力を発揮しており、その収縮こそが「コンセントリック・コントラクション(短縮性収縮)」なのです。

一般的な「筋力トレーニング(いわゆる筋トレ)」では殆どの方法でこのコンセントリックを利用しています。メリットとしてはそのように「筋肉が収縮する際にストレスを与える」よう体を動かせば良いので、動作が簡単な点が挙げられます。ただし実施の際には「今の自分に合わせたストレスの大きさを見極める必要がある」事と、「どの動作の時にどの筋肉が収縮するか」をあらかじめ知っておく必要があります。

筋肉に与えるストレスは、大きすぎるとアイソメトリックのように関節に動きがなくなってしまいますし、逆にストレスが小さすぎると筋肉は効率良く成長してくれません。また例えストレスの大きさが適切であっても、鍛えたい目的の筋肉にしっかりとストレスが与えられなければ意味がありません。安全に、かつ効率良く筋肉を鍛えていくためには、それなりに知識や経験が必要です。

 

●エキセントリック・コントラクション(伸張性収縮)について

一方、エキセントリックは「筋肉が伸ばされる時に力を発揮する事」を言います。しかし前述の例のように、単純に力コブを作った状態から腕を伸ばしても、それはエキセントリックにはなりません。

例えば右の腕で力コブを作り、左手でその右手首を掴みます。その状態から左手で「右肘を伸ばす」ように力を加え、力コブを作っている右腕はその左手の力に抵抗するようにします。両手の力を調節し、右腕と左手の力がちょうど釣り合うようになったら、今度は「左手の押す力にギリギリ負ける」ようにして右腕の力を弱めていき、左手によって少しずつ右肘を伸ばされるようにします。そうして最終的に肘は完全に近い所まで伸ばされます。

その動作を行う際には、右腕にある上腕二頭筋が伸ばされていく訳ですが、実は伸ばされているにも関わらず、収縮して力を発揮しています。つまり「筋肉が伸ばされながら収縮して力を発揮している」という状態になっており、実はこれこそが「エキセントリック・コントラクション(伸張性収縮)」です。

そのようなエキセントリックを利用したトレーニング法を「エキセントリック・トレーニング」と言います。しかしそれだけを聞くと「特殊な条件下でしか起こらない」ように思ってしまいますが、決してそうではありません。コンセントリックを利用した通常のトレーニングでは、筋肉を縮ませて大きな力を発揮した後、筋肉を伸ばして脱力していきます。その筋肉が伸ばされる際、「負荷に対して抵抗するようにして少しずつ伸ばされていく」ように行う事で、実は通常のトレーニングでもエキセントリックを起こさせる事ができると言われています。つまり収縮する時だけでなく、伸ばす際にも筋肉に対してストレスを与える事ができ、トレーニング効率が向上させる事ができます(エキセントリックを利用したトレーニングでは「筋肉痛」になりやすいと言われている)。

尚、エキセントリックを利用したトレーニングにはデメリットもあります。通常の腹筋動作では稀な事ですが、意図的にエキセントリックを起こさせようとして大きな重量を扱い、例えば不注意で床に足が引っかかったり、指にバーベルが引っかかったりした場合、筋肉で意図しないエキセントリックが起こる事があります。実は筋肉が「肉離れ」を起こすきっかけの多くはそうした「意図しないエキセントリックが起こる事」だと言われています。想像してみて下さい。全力で力を入れている筋肉が、いきなり強い力で引き伸ばされたらどうなるのかを。その筋肉は縦や横に激しく切れてしまうでしょう。よってより安全にエキセントリックを取り入れたトレーニングを行うためには、重量の大きさをいつもより少し抑えたり、反復回数・セット数・頻度などを調節する必要があります。また意図的にエキセントリックを起こさせるために大きな重量を扱う場合、誰かに補助してもらいましょう。

 

★アイソキネティック・コントラクション(等速性収縮)について

アイソキネティックは「筋肉の収縮を行う際の速度が常に一定なもの」を言います。つまり機械のようにひたすら同じスピードで収縮を繰り返すのが「アイソキネティック・コントラクション(等速性収縮)」です。

例えば一定の速度で上下動するバーベルがあるとします。そのバーベルを手で掴んで首の後ろへ乗せ、常にバーベルを上に持ち上げようとスクワットをしてみます。するとそのバーベルは常に一定の速度で動いていますから、バーベルが下へ移動する際にはそのバーベルに抵抗するように力を入れる事になるため、大腿四頭筋(太ももの前にある筋肉)で「エキセントリック」が起こり、反対にバーベルが上へ移動する際には通常のスクワットと同じように大腿四頭筋で「コンセントリック」が起こります。

つまりバーベルが同じ速度で上下に移動していて、それを常に持ち上げようとする場合、大腿四頭筋に対して「エキセントリック」と「コンセントリック」が交互に起こり、それが常に一定のスピードで繰り返される事になります。また速度自体は一定ですが、バーベルに対して抵抗する際の自分の力加減によって、筋肉に与えるストレスの大きさを変える事もできます。少し難しいのですが、実はこれがアイソキネティックを利用したトレーニングの特徴です。

今度は、そのように一定の速度で上下に動くバーベルを「常に下へ下げようと力を入れる」ようにしてみます。すると、バーベルが下へ移動する際にはハムストリングス(太ももの裏側にある筋肉)で「コンセントリック」が起こり、バーベルが上へ移動する際にはハムストリングスで「エキセントリック」が起こります。つまりハムストリングスでコンセントリックとエキセントリックが交互に起こる訳です。アイソキネティックではこのように「自分が力を入れる方向を変える」だけで、別の筋肉を鍛える事もできるのです。

更に、バーベルが下へ移動する際には下へ引くようにし、バーベルが上へ移動する際には逆に上へ持ち上げるようにしてみます。つまりバーベルの上下動に合わせ、力の入れる方向を変えるという事です。すると、バーベルが下へ移動する際にはハムストリングスで「コンセントリック」が起こり、バーベルが上へ移動する際には大腿四頭筋で、やはり「コンセントリック」が起こります。つまり「ハムストリングス大腿四頭筋も鍛える事ができ、かつエキセントリックを起こさず常にコンセントリックを起こさせる」事ができるのです。

また、バーベルが下へ移動する際には上へ持ち上げようとし、バーベルが上へ移動する時には逆に下へ引こうとします。するとバーベルが下へ移動する際には大腿四頭筋で「エキセントリック」が起こり、バーベルが上へ移動する際にはハムストリングスで、やはり「エキセントリック」が起こります。つまり「大腿四頭筋ハムストリングスも鍛える事ができ、かつコンセントリックを起こさず常にエキセントリックを起こさせる」事ができるのです。このように上下で力の入れ方を逆にするだけで、筋肉に対して常に同じ収縮を起こさせる事もできます。これもアイソキネティックを利用したトレーニングの特徴です。

ちなみに例えばランニング、腹筋動作、縄跳び、ジャンプ運動をその場で繰り返すドロップジャンプなどのように、「自分の体だけを使って、同じ動作を同じ速度で繰り返す」ような運動も実はアイソキネティックになるのでは?と思ってしまいますが、動作を行う回数や時間が増えていくと次第に動作の速度は遅くなっていきます。つまり単に同じ速度を意識して運動を行ってもアイソキネティックにはなりません。そこが難しい所で、常に一定の速度でアイソキネティックを行うためには、基本的には「同じ速度で動くようなトレーニング機器」が必要になります。