独眼流サプリメント大全

各種サプリメント・栄養素に関する情報を管理人独自の視点でまとめています。

炭水化物・糖・食物繊維に関する基礎知識まとめ

炭水化物の分類

糖は主に「多糖類」「少糖類」「単糖類」の3種類に分けられます。簡単に言えば、多糖類は糖の分子がたくさん連なっている状態のもの、少糖類はそれが少ない状態で連なっているもの、そして単糖類は糖の分子が連なっておらず単独の状態のものを言います。

この内、少糖類は連なった糖の分子の数によって更に分けられ、それぞれ四糖類、三糖類、二糖類があります。よく聞く糖の名前を挙げてみると、例えば「デンプン」「グリコーゲン」「デキストリン」「食物繊維」などが多糖類、少糖類の内「ラフィノース」が三糖類、「ショ糖(スクロース:砂糖の主成分)」「乳糖(ラクトース)」「麦芽糖(マルトース)」「トレハロース」などが二糖類、そして「果糖(フルクトース)」「ブドウ糖グルコース)」「ガラクトース」などが単糖類になります。

一方、数個の単糖類同士が結合した糖は「オリゴ糖」とも呼ばれます。つまり二糖類以上はオリゴ糖なのですが、特にオリゴ糖と言うと「乳果オリゴ糖」など特定のオリゴ糖の事を指す事が多いです。その他、天然では存在する量が少ない糖の事を「希少糖」と呼ぶ事もあります。更に天然の糖から人工的に作られる「糖アルコール(エリスリトール、ソルビトールキシリトールなど)」があり、それらを「人工甘味料」と呼んでいます。

尚、多糖類、少糖類、単糖類はいずれも「炭水化物」に分類されますが、炭水化物は消化酵素によって分解される「糖質」と、消化酵素によって分解する事ができない「食物繊維」とに分けられます。つまり食物繊維も実は糖の一種なのです。またその糖質の中でも、特に単糖類と二糖類の事を「糖類」と言います。一方、消化酵素によって分解されるデンプンは多糖類の一種ですが、消化酵素によって分解されない食物繊維も実は同じ多糖類の一種です。

 

糖の種類による性質の違い

糖は分子の数が多いものほど消化・分解・吸収は緩やかに行われます。つまり多糖類や少糖類のように複数の糖が連なっている場合、単糖類まで分解する必要があるため、血糖値の上昇も緩やかになり、実際にエネルギーとして利用されるまでの「ラグ」も生まれる事になります。逆に単糖類はそのままの状態で吸収され、すぐにエネルギーとして利用する事ができます。そのため非常に吸収スピードが速くなり、血糖値の上昇も速くなります。また糖が細胞内へ取り込まれるのも速くなり、実際にエネルギーを得る際の代謝のスピードも速くなります。

ただし多糖類や少糖類の中には分子の繋がりが簡単なものがあります。この場合、複数の糖が連なっていても吸収・代謝スピードは非常jに速くなります。例えば少糖類及び二糖類のマルトースの場合、グルコースが2つ結合しており、分解するとすぐに2つのグルコースが得られるため、吸収・代謝スピードが速いです。一方、同じく少糖類・二糖類のラクトースの場合、グルコースガラクトースが結合していますが、ガラクトース代謝する過程でグルコースに変換する必要があるので、マルトースよりは吸収・代謝スピードは遅くなります。またラクトースを分解する酵素が弱い人も多いため、最初の分解自体も緩やかになります。

更に多糖類のデンプンの場合、グルコースが順に分解されていく事になり、その過程でデキストリンやマルトースができるので、当然少糖類や単糖類と比べると吸収・代謝スピードは遅くなります。ただしグルコースが多数に連なっているので、最終的に得られるグルコースの量が多く、血糖値は大きく上昇する事になります。ちなみにデンプンにはアミロースとアミロペクチンという種類があり、アミロースは分子が直線的に、アミロペクチンは枝分かれが多くなっています。このためアミロペクチンは消化酵素の影響を受けやすく、分解スピードが速くなり、吸収量が多くなります。ただしデンプンは全てが分解される訳ではなく、一部消化酵素で分解できない部分が出てきます。これが難消化性デキストリンになり、食物繊維として機能します。

この他、多糖類のマルトデキストリンも複数のグルコースからなっていますが、デンプンよりも短い状態で繋がっています。このため分解が非常に容易で、少量の消化酵素の影響ですぐにグルコースに分解されます。これにより二糖類のマルトースより吸収・代謝のスピードは速くなります。一説によればグルコースと同等とも言われているぐらいです。また複数の糖が連なっており、分子一つ一つの総量は少ないため、いわゆる「濃度」が薄いという特徴があります。このため薄める必要がなく、最低限の消化液の分泌で済みます。この特徴を活かし、マルトデキストリンは運動中のエネルギー補給に利用される事が多いです。

 

食物繊維とは

食物繊維は消化酵素によって分解する事ができません。そのため糖質とは異なり、糖として吸収する事はもちろん、エネルギーとして利用する事も殆ど期待できません(僅かにエネルギーは得られる)。

一方、食物繊維は腸内細菌によって緩やかに分解されます。その際、腸内細菌を活性化させ、腸内環境を整えると共に「大便」の元になります。特に腸内には免疫組織が多数存在するため、免疫機能を維持する作用ももたらします。更に腸内細菌が食物繊維を分解する際には、ビタミンB群、ビタミンK、短鎖脂肪酸酪酸や酢酸など)などを合成する事ができます。この内、短鎖脂肪酸は腸自体のエネルギーとして利用したり、腸内の弱酸性にしてミネラルを水溶性にする事で、その吸収を促す作用をもたらします。またビタミンB群は代謝の補助、ビタミンKはカルシウムの吸収を促す作用があり、それを体の中から補う事ができます。

尚、食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」という2つの種類に分けられます。この内、水溶性の食物繊維は水によく溶け、その際に粘り気が大きくなるという性質を持っています。このため消化される際、他の物質を一緒に絡め取る事ができ、糖などの吸収を緩やかにし、その吸収量を調節する作用があると言われています。一方、不溶性の食物繊維は水に溶けませんが、水を吸うと大きく膨らむ性質を持っています。このため腸の壁を刺激する事ができ、腸の蠕動運動を活性化させる作用があると言われています。

ちなみに1日に必要な食物繊維の量は少なくとも20g以上と言われています。上限は定められていませんが、過剰摂取によって腸内環境を悪化させたり、他の栄養素が疎かになるという事も考えられるので、おそらく限度はあると思われます。そんな食物繊維を含む食品はやはり植物性の食品全般です。特にゴボウ、レンコン、納豆が代表的です。その他では豆類、ナッツ類、ドライフルーツにも豊富に含まれていますが、豆類とドライフルーツでは糖、ナッツ類では脂肪も豊富です。また海藻類やキノコ類にも含まれていますが、両者とも乾燥状態でなければそこまで豊富ではなく、海藻類では塩分が問題になります。

★オススメの商品一覧★

※ランダムに表示されています。