グルコマンナンの効果と摂取方法まとめ
グルコマンナンは多糖類の一種であり、グルコース(ブドウ糖)とマンノース(単糖類の一種。単体では一部がフルクトースとして吸収されるが吸収率は非常に悪い)が結合した構造をしています。自然界では蒟蒻芋(コンニャク芋)に含まれている事でよく知られています。
このグルコマンナンは水に溶けますが、消化酵素によって分解する事ができず、腸内細菌によって緩やかに分解されます。この事から「水溶性食物繊維」に分類されています。他の食物繊維同様、腸内細菌の餌となり、腸内細菌を活性化、腸内環境を整える作用があると言われています。また水溶性の食物繊維は水を吸う事で粘り気が強くなり、他の物質を一緒に絡め取る事ができます。このため糖・蛋白質・脂肪の吸収を緩やかにする作用があると言われています。
一方、一度水を含んで大きく膨らんだグルコマンナンは、再び水を吸収する事はありません。これは何故かというと、グルコマンナンが水を吸うと、水溶性から不溶性に変化するという性質を持っているからです。このためグルコマンナンは水を吸う事で、粘り気を増すと共に大きく膨らみ、不溶性の食物繊維のように腸の壁を刺激し排便を促す作用ももたらすと思われます。
ただしコンニャクはその9割以上が水分です。このため実際にコンニャクに含まれているグルコマンナンの量は、期待するほどには多くないと思われます。またそのように膨らむ作用が強い事から、大量摂取によって逆に消化不良を起こす可能性もあります。何よりグルコマンナン自体がエネルギーにならず、グルコマンナンを含むコンニャクも全体的な栄養価が低いです。極端にコンニャクだけを食べるというような食習慣は逆に健康に良くないと言えるでしょう。