ネトル茶の効果と摂取方法まとめ

ネトルはイラクサ科イラクサ属の植物である「セイヨウイラクサ」の別名で、その葉を利用したお茶類（ネトル茶）があります。またそのように葉をお茶として利用する事がある他、葉を茎や根など全草をピューレ状にしたものが薬膳料理として利用される事もあります。尚、セイヨウイラクサはヨーロッパや北米が原産とされますが、セイヨウイラクサの近縁種は日本でも全国に自生しています。

ネトル茶には免疫を維持する作用があると言われています。これはおそらくポリフェノールの一種である「ケルセチン」によるものと思われます。例えばアレルギーの仕組みについて簡単に説明すると、体内に異物（抗原）が入って来た時、免疫細胞から抗体（免疫グロブリンE等）が作られ、それがマスト細胞へ結合、その状態で抗体が抗原と結合すると、マスト細胞内に貯蔵されていたヒスタミンが放出され、それによって炎症・アレルギー反応が促進されます。ケルセチンはこのヒスタミンに作用すると言われています。この他、葉にはミネラル（カルシウム、鉄、カリウム）、カロテノイド類（ルテイン、ゼアキサンチン、βカロテン等）、ビタミンK、食物繊維などが含まれているという情報があります。

ネトル茶を利用する場合、摂取タイミングや摂取量は特に定められていません。1日数杯（毎食時）で十分でしょう。一方、葉から抽出されたエキスがサプリメント化されており、それを利用する事もできます。そちらも摂取方法などは特に定められてはいませんが、用法用量を守って摂取すれば問題は少ないと思われます。

ちなみに危険な副作用はおそらくないと思われますが、イラクサの茎や葉の表面には毛のような細かいトゲがあり、それに直接触れると、蕁麻疹のように皮膚が爛れる事があります。ネトル茶及びその抽出エキスを利用する事でも、稀にですが、そのような症状が出る可能性はゼロではありません。利用する場合、できるだけ質の高いものを選ぶ必要があるでしょう。