セレンの効果と摂取方法まとめ
セレンは微量ミネラルの一種です。特にセレンはセレノシステイン及びセレノプロテインとして蛋白質に含まれてビタミンCやビタミンEなど他の抗酸化物質と連携し、活性酸素の増殖を制御する役割があると言われています。これによりセレンは蛋白質の酸化を抑え、その正常な合成を補助していると思われます。その他、セレンを含む蛋白質は甲状腺ホルモンを活性化させたり、精子の材料になると言われています。
ただしセレンは多くの食品に含まれており、必要量も多くありません。バランスの良い食習慣をしていれば、不足する事はめったにないと思われます。むしろ過剰摂取によっては毒性をもたらすとも言われており、意識して摂取する必要はないでしょう。
葉酸の効果と摂取方法まとめ
葉酸はビタミンB群の一種で、蛋白質及びアミノ酸の代謝に関与していると言われています。特にDNAの合成に深く関与しており、新陳代謝をスムーズにし、細胞の健康を維持する上で重要です。尚、その過程ではセリン(アミノ酸)からグリシン(アミノ酸)が合成されます。グリシンは蛋白質の一種であるコラーゲン、抗酸化物質であるグルタチオン、エネルギー代謝のクレアチンなどの材料になっているため、葉酸はエネルギー代謝や免疫機能の維持にも関与しています。
また葉酸はビタミンB12と共に働き、ホモシステインとメチオニン(必須アミノ酸)の相互変換に関与しています。ホモシステインは過剰に存在すると脂肪酸と結合し、酸化され、動脈硬化の原因になると言われています。そのため葉酸はアミノ酸の代謝を制御し、蛋白質の正常な合成を補助しています。更にビタミンB12にはこの葉酸を再生産し、体の中で補う役割があります。このため葉酸が不足した場合、同時にビタミンB12も不足する事があります。特に合成が活発な赤血球を作るために必要量が多く、葉酸及びビタミンB12が不足すると貧血になる事があります。
尚、特にこの葉酸においては「妊娠中、新生児、成長期などで必須」という事がよく言われます。それは何故かというと、そのように新陳代謝が活発な組織ほど必要量が多く、不足する事による影響が出やすいからです。万が一にでも不足すると、例えば身長が伸びなくなったり、臓器が大きくならなかったり、免疫機能が発達しなかったり、性機能が発達しなかったり、神経組織が育たず知能や運動能力が低下したりなど、様々な悪影響を及ぼす事になります。意識的に摂取すべきでしょう。
この他、葉酸はヒスチジン(必須アミノ酸)からグルタミン酸への分解にも関与しています。ヒスチジンはアレルギー・炎症反応に関わるヒスタミンの材料、グルタミン酸はアンモニアと結合する事でグルタミンになる事ができ、そのグルタミンは肝臓や筋肉に多く存在しています。葉酸はそれらの代謝も補助する役割があると言われています。
そんな葉酸ですが、食品では豚・鶏・牛のレバー、ウナギ、大豆製品、キノコ類、緑野菜に多く含まれています。「葉」という名前の通り、特にホウレンソウなどのような「緑の深い野菜」に多く含まれており、それらを定期的に食べると良いでしょう。一方、成人では腸内細菌によって作る事もできます。つまり食物繊維も摂取源になるため、単純に植物性の食品も食べるようにしましょう。
ただし前述のように妊娠中、新生児、成長期の子ども、あるいは女性、あるいは男性でも腸内環境が崩れやすい場合、不足する可能性があります。食品からはもちろんの事、腸内環境を改善し、その上でサプリメントも利用しましょう。特に妊娠前~判明までは1日400μg以上、判明~授乳期までは、それに追加して更に100~200μgを補給する必要があると言われています。食事だけで無理をして摂取しようとせず、サプリメントを利用し、最低でもその量を満たす事ができるよう努めるべきでしょう。また前述のように葉酸はビタミンB12と共に働くため、ビタミンB12を摂取する事で葉酸の不足分を補う事ができます。ビタミンB12を豊富に含む動物性の食品も一緒に食べましょう。
マンガンの効果と摂取方法まとめ
マンガンは微量ミネラルの一種です。様々な代謝に関与しており、例えばアルギニン(アミノ酸)の分解、乳酸の分解、インスリンの合成、抗酸化物質の材料などの役割があると言われています。またマンガンは骨にも使われており、カルシウムやリン、マグネシウムなどと共に、骨の強度を高める役割があると言われています。
そんなマンガンを多く含む食品としては、特に生姜、凍り豆腐(高野豆腐)、キクラゲに多く含まれているようです。その他では海産物全般(貝類、魚類、海藻類、甲殻類他)や野菜・果物全般にも含まれています。ただしマンガンは必要量が少なく、それ以外にも多くの食品に含まれている上、そもそも水道水にも含まれています(さすがに水道水だけでは不足するが)。よってマンガンが不足する事はめったにありません。