腹筋を割る方法について考える

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目的別の大まかなトレーニング法の分類まとめ

レーニング法には筋肥大や筋力の向上を目的とするものの他、持久力や心肺機能の向上を目的とするもの、更には特定の動作における俊敏性の向上などを目的として行うものなど、その目的に応じて様々な分類があります。ここではそれぞれの目的に応じたトレーニング法の分類について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、それぞれのトレーニング法については簡単な説明だけに留めます。

★当記事の目次

ここでは当記事内の章をリスト化しています。クリックする事で直接その場所へ飛ぶ事ができます。また戻りたい場合には各章の一番下にある「当記事の目次まで戻る」をクリックする事で再びこの場所に戻ってくる事ができます。

 

レジスタンス・トレーニン

筋肉に一定以上のストレスを与える事で、筋肥大あるいは最大筋力の向上を目指すようなトレーニングの事を「レジスタンス・トレーニング」と言います。特にレジスタンス・トレーニングの実施方法は「筋肉の収縮様式」によって数種類に分けられます。

尚、レジスタンス・トレーニングにおける負荷は「RM(レペティション・マキシマム:略称アールエム)」という単位を使って考えると分かりやすいです。「1RM」は「1セット中に1回だけ持ち上げる事のできる最大の重量」を意味します。例えばスクワットで100kgのバーベルを1回だけ持ち上げる事ができる場合、スクワットにおける1RMは100kgとなります。特に筋肥大を目的に行う場合、「1セット中に1~6回程度持ち上げる事のできるような大きさの重量」に設定し、それを反復する事になります。そのような「ある程度の大きな重量」を扱う事ができれば、筋肉に効率的にストレスを与える事ができ、筋肥大を起こしやすいと言われています。RMを使って表現すれば「1~6RM(最大筋力の70~80%の重量)」です。セット数は1~2分程度のインターバルを挟んで2~4セット程度になります。

ただし「最大筋力の向上」が目的の場合、特に「1~5RM(最大筋力の90%以上の重量)」になるような大きな重量を扱う必要があります。最大筋力または最大に近いような筋力を発揮するためには、全ての細胞が効率良く機能しなければなりません。つまり自分の持っている細胞の能力を最大限利用するためには、できるだけ多くの細胞へ大きな刺激を与える事が重要であり、そのために大きな重量に設定するのです。そのような限界に近い大きな負荷では筋肥大は起こりにくいとされていますが、筋肉にある細胞一つ一つが活性化し、その一つ一つの細胞への神経伝達も活性化されるため、最大筋力を向上させる事ができると言われています。尚、反復回数は少ないのですが、数セット行う場合、セット間では十分なインターバルを取る必要があります。

ちなみに「~30RM(最大筋力の50%かそれ以下)」のような高反復・低負荷のトレーニングでは、当然筋肥大は望めなくなりますが、筋持久力を高める事を目的として行ったり、あるいは特定の動作におけるスピードを高める目的で行う事ができます。また筋肥大を目的とするトレーニングでも、例えば最初は高反復・低負荷から開始し、数セットかけて徐々に低反復・高負荷にしていく・・・などという方法もあり、前述した反復回数・負荷の大きさ・セット数などは必ずしも「そうでなければならない」訳ではありません。

●アイソメトリック・トレーニン

筋肉が収縮しているのに関節には動きを伴わない収縮の事を「アイソメトリック・コントラクション(等尺性収縮)」と言いますが、そのような筋肉の収縮を利用して筋肉に負荷をかける事ができます。そのようなトレーニングの事を「アイソメトリック・トレーニング」と言います。

代表的なものでは、例えば胸の前に両手を合わせて押し合い、数秒間力を入れたまま静止、その後ゆっくりと力を緩めます。それを数回~数十回繰り返すようなトレーニング法があります(休憩を挟んで2~4セット)。このアイソメトリックを利用したトレーニング法では、自分の体さえあれば場所を選ばず、どこでもできるという大きなメリットがあります。ただし自分が今持っている筋力以上の大きな負荷を与える事が難しいため、これだけを行っているとトレーニング効果が頭打ちになりやすいというデメリットもあります。

 

●アイソトニック・トレーニン

前述のアイソメトリックとは逆に筋肉が収縮する際、関節に動きが伴うような収縮の事を「アイソトニック・コントラクション(等張性収縮)」と言い、そのような筋肉の収縮を利用したトレーニングの事を「アイソトニック・トレーニング」と言います。簡単に言えば筋肉が収縮している時に負荷を与えて行うトレーニングの事であり、「筋力トレーニング」と言うと大抵はこの方法を利用しています。尚、このアイソトニックは更に2つの種類に分けられます。

・コンセントリック・トレーニン

筋肉が収縮する際に力を発揮する事を「コンセントリック・コントラクション(短縮性収縮)」と言います。コンセントリック・トレーニングはそれを利用したトレーニング法で、筋肉が縮む時に大きな負荷をかけて行います。腹筋動作で言えば起き上がる時には重力がかかっており、その負荷が腹筋に与えられています。そのように一般的な筋力トレーニングの殆どはこれに該当します。

・エキセントリック・トレーニン

筋肉は収縮したまま伸ばされる事もできます。そのような収縮の事を「エキセントリック・コントラクション(伸長性収縮)」と言います。エキセントリック・トレーニングはそれを利用したトレーニング法で、筋肉が収縮している状態の時に負荷をかけ、その負荷に負けるようにして筋肉を伸ばしていく事で行う事ができます。このエキセントリックを利用したトレーニングは、コンセントリックを利用したトレーニングよりも特殊ですが、筋肉へより大きなストレスを与える事ができ、筋肥大に効果があると言われています。ただし筋肉が収縮されている状態から引き伸ばされる事になるため、その時にあまりに大きな負荷がかかると、筋肉に対して物理的に大きな損傷が及んでしまうリスクがあります。

●アイソキネティック・トレーニン

常に一定の速度で筋肉を収縮させる事を「アイソキネティック・コントラクション(等速性収縮)」と言い、それを利用したトレーニング法もあります。そう聞くと「意識的に同じ速度で行えば良い」と思ってしまいますが、常に速度を一定に保つためには「常に一定の速度で動くような専門的なトレーニング機器」が必要になります。ただ単に同じペースで筋肉の収縮を繰り返しても、それは厳密にはアイソキネティックではありません。

 

●その他の瞬発系に分類されるトレーニングについて

前述したような筋肉の収縮様式を利用したトレーニングは最もオーソドックスなものですが、それを利用したトレーニング法の中にはやや特殊な動作を行う方法があり、それを下記にまとめます。

・プライオメトリクス・トレーニン

筋肉は勢い良く伸ばされた時、反射的(伸張反射)に縮もうとする性質があります。これは筋肉が必要以上に伸ばされないように防御するために備わっている機能であり、そのような機能の事を「SSC:ストレッチ・ショートニング・サイクル)」と言います。「プライオメトリクス・トレーニング」はそれを利用したトレーニング法です。

例えば高く上へジャンプする際には一旦膝を深く曲げ、足の裏で地面を蹴り、膝を伸ばす力を利用して上へと飛びます。この「膝を曲げる」という動作の際には、太ももの前側の筋肉である「大腿四頭筋」が伸ばされている訳ですが、その「伸ばされる」というのが勢い良く行われると、反射的に縮む作用が生まれ、大腿四頭筋をよりスムーズに収縮させる事ができると言われています。つまり「筋肉が伸ばされる際のスピード」が速ければ速いほど「筋肉が収縮する際のスピード」も速くなり、より高くジャンプする事ができる訳です。またその「伸ばされる→収縮」という連動、あるいはジャンプに関わるそれぞれの筋肉の連動が上手くできるようになると、無駄なく筋肉を収縮させる事ができ、助走が取れずに咄嗟に上へ飛ぶというような場面でも高く跳ぶ事ができるようになります。更に余計な筋力を節約する事もできるため、スタミナの温存にも繋がり、試合終盤までパフォーマンスを維持する事もできます。

尚、このSSC(伸張反射)を利用したトレーニングは、その原理さえ分かっていれば、あらゆる筋肉で行う事ができます。単純に「筋肉が伸ばされた際の勢いをスムーズに収縮に繋げれば良い」訳ですから、伸ばされる際の勢いとその後の収縮への切り返しを強く意識し、通常のコンセントリックを利用したトレーニングを行えば良い(見た目では「チーティング(反動)」をつけているように見えるが)だけです。

ただしSSCを利用したトレーニングでは伸ばされる際の勢いをある程度コントロールする事が重要です。関節の可動域には「自動域(勢いをつけずに動かす事のできる範囲)」と「他動域(反動など他の力によって動かす事ができる範囲)」があり、勢いをつけ過ぎて他動域まで行ってしまうと関節を痛めてしまう事があります。また切り返しを素早く行おうとするほど腱や腱の近くにある筋肉に対して大きな負荷がかかるため、関節付近の基本的な筋力及び柔軟性も必須です。もし行うのであれば、例えばベンチプレスやスクワットなどのように「スタート位置でも大きな負荷がかかる」ような種目では最大負荷の30%程度まで抑える事、肩のレイズ系・ロウイング系・チンニング系などのように「スタート位置では脱力する事ができ、大きな負荷がかからない種目」では通常の負荷に設定して行う事が可能です。

 

・加圧トレーニン

脇の下や太ももの付け根などをゴムで縛り、意図的に血流を滞らせた状態でトレーニングを行うのが「加圧トレーニング」です。この方法では血流が制限される事で、制限された先の場所に乳酸やリン酸などの疲労物質が溜まりやすくなり、例え低負荷でも、高負荷でトレーニングをした時と同じような体の状態を作り出す事ができると言われています。また制限された先の細胞では酸素や栄養をより求めようとするため、新陳代謝を活性化させ、毛細血管を細かく枝分かれさせる事ができるなどの効果があるると言われています。ただし血流を制限した場所の血管が傷ついて内出血を起こしたり、血の塊である血栓ができやすくなる他、あまりにも長い時間血流を制限すると、活性酸素も増えやすくなるというデメリットがあります。このため指導には資格が必要です。

尚、そのデメリットを改善した方法として、最近では「BFR(ブラッド・フロウ・レストリクション)トレーニング」が知られて来ています。この方法では血流を制限する際の圧を弱めにし、セット間は圧を開放させます。これにより通常の加圧トレーニングよりも負荷や反復回数は増える(最大負荷の20~40%で行い、休憩挟んで3~4セット。ただし1セットの時間は30秒程度を目安にする)事になりますが、前述した様々なリスクを軽減する事ができると言われています。

ちなみに通常の高強度のトレーニングを行った後に、この加圧を利用したトレーニングを行ったり、あるいはバイブレーションを行いながらこの加圧を利用したトレーニングを行う事で、それぞれのトレーニングの効果が高まると言われています。

 

・初動負荷トレーニン

後述するスピード・トレーニングでは瞬間的に力を発揮するという事を目的としていますが、実際の動作の中では、更にその前の「筋肉を収縮させる最初の瞬間」に最も大きな負荷がかかると言われています。そのような考え方を「初動負荷」と言い、それを利用したトレーニングの事を「初動負荷トレーニング」と言います。

前述のプライオメトリクス・トレーニングでは、筋肉が伸ばされた際の勢いをその後に行う収縮へと利用しています。つまり筋肉を収縮するために伸ばされる際の勢い(反動)を利用している訳ですが、この初動負荷では筋肉を収縮させる前には勢いがなく、勢いも何もない状態から瞬間的にだけ力を入れ、その最初の収縮の勢いだけを元にその後の動作を行います。この最初に力を入れるその瞬間にだけ負荷をかける事で、「筋肉がほぼ脱力した状態からの初動」と「初動からのスムーズな動作」を改善する事ができると言われています。

また通常のトレーニングでは筋肉を収縮させている間は血流が阻害されます。特にハードなトレーニングでは重量を持ち上げ切るまでに時間があり、それが顕著に起こります。しかし初動負荷トレーニングでは筋肉を収縮させる際の最初の瞬間にしか負荷がかからず、その初動以外はほぼ脱力された状態で動作を行うため、筋肉への血流を促しながら、運動を行う事ができると言われています。

尚、メディアで紹介される際には特別な器具を使っていますが、要はそのように「最初は反動を利用せず、筋肉を脱力させた状態にし、そこで一瞬だけ力を入れ、その瞬間にだけ負荷をかけ、その後はその最初の勢いに任せて動作を行う」という事ですから、その仕組みさえ分かっていれば通常のダンベルでも行う事は不可能ではありません。例えばアームカールでパートナーに手伝ってもらい、ダンベルを持ち上げるその瞬間にだけ力を入れ、後はパートナーの人に動かしてもらいます。そうして動作を1回1回区切るように行う事ができれば、一応同じようなトレーニングを行う事が可能です。

 

★スピード・トレーニン

例えばバーベルを上へ持ち上げるためには、「少なくともバーベルが上に持ち上がり切るまでは筋肉を収縮し続ける」必要があります。つまりそのバーベルの重量が大きくなるほど、その「バーベルを持ち上げる」という動作、すなわちそれを行う際の「筋肉の収縮スピード」は遅くなってしまいます。それでは筋肥大や筋力の向上はできても、動作スピードの向上にはなりません。

その「特定の動作におけるスピードを高める」という事を目的にして行うのが「スピード・トレーニング」です。簡単に言えば、通常の筋肥大を目的とする筋力トレーニングにおいて、「筋肉を収縮する際、できるだけ素早く収縮する」「筋肉が伸ばされる際、できるだけ素早く伸ばす」「そのために負荷を低く設定する」だけでも行う事ができ、方法自体はそれほど難しくありません。

●筋肉の収縮スピードの向上を目的としたトレーニン

前述のように筋肉の収縮速度を高めるようなトレーニングでは、低負荷に設定し、筋肉が収縮する際にできるだけ素早く力を入れるように「意識」して行います。例えばスクワットで言えば一旦膝を曲げた状態で静止させ、その状態からできるだけ素早く膝を伸ばす、あるいは曲げ伸ばし動作全てを素早く行い続けるという事が求められます。またそのように筋肉が素早く収縮するためには「伸ばされる筋肉も素早く伸ばされる」必要があります。スクワットでは膝を曲げる際に太ももの前側にある筋肉が素早く伸ばされる必要があり、更に膝を伸ばす際には太ももの裏側にある筋肉もスムーズに伸ばされる必要があります。そのようにスクワットでスピードを意識したトレーニングを行うためには、太ももの筋肉の基本的な筋力及び柔軟性が重要です。

尚、繰り返しになりますが、スピード・トレーニングは通常のトレーニングの負荷を下げ(30RM程度かそれ以下の負荷で休憩を挟んで3~4セット)、できるだけ「瞬間的に筋肉を収縮させる事を意識」して行う事で可能です。ただしスピード・トレーニングだけで筋肉を鍛えようとしても、いずれトレーニング効果は頭打ちになってしまいます。何故なら、通常のレジスタンス・トレーニングによって基本的な筋力が向上していれば、スピード・トレーニングにおいて扱う事のできる重量も増えるからです。つまり「レジスタンス・トレーニングによる最大筋力の向上及び筋肥大→スピード・トレーニングの効率向上→パフォーマンス能力の向上」という流れが重要なのです。大きな重量を扱うトレーニングをすると「筋肉が硬くなる」「怪我をしやすくなる」などというのは古い考え方です。

●神経系の機能向上を目的としたトレーニン

筋肉が素早く収縮するためには、まず脳が命令を出して電気信号を送らなければならず、またその電気信号ができるだけスムーズに筋肉へ伝えられる必要があります。つまりこのトレーニングでは、筋肉ではなく「神経系」を鍛える事を目的にしています。例えば光、音、投げられたボール、人の動作などに対して瞬時に反応し、体を素早く動かすようなトレーニングが考えられるでしょう。多種多様なのでここでは触れませんが、工夫次第でいくらでも考えられ、種類が増えれば脳を鍛える事にも繋がります。

●専門的な動作速度の向上を目的にしたトレーニン

これは特にスピードを意識したトレーニングの中でも、競技ごとの専門的な動作におけるスピードを高めるために行うトレーニングの事を言います。例えば短距離走ではミニハードル、ラダー、ラインタッチなどで「できるだけ素早く足を動かす」「できるだけ素早く重心を移動させる」などを意識してトレーニングを行います。そのように実際のスポーツの動作にできるだけ近い動きでトレーニングを行う事で、競技を行っている時の動作をイメージする事ができ、パフォーマンスの向上が期待できるという訳です。

 

エンデュランス・トレーニン

エンデュランス・トレーニングは前述した瞬発系及び特定の筋肉を鍛えるようなレジスタンス・トレーニングとは違い、主に全身の持久力の向上を目的にして行われるトレーニングの総称です。

LSDレーニン

LSD(ロング・スロー・ディスタンス:長距離・低速という意味)トレーニングは、一定のスピード(遅いペース:最大心拍数の60%程度が目安)を維持し、休息なしにできるだけ長い距離を1~2時間程度走るようなトレーニング法です。これによって、単純に「長い時間や長い距離を走り続ける事ができる能力」を鍛える事ができます。また長時間走る事になるので、脂肪の代謝改善及び燃焼という目的もあります。

●ファルトレク・トレーニン

ファルトレク・トレーニングは例えば山、浜辺、坂道など、主に自然の地形を利用して行う持久系のトレーニングの事です。それによって「環境に適応しながら走り続ける能力」を鍛える事ができる他、地形によっては心肺機能やバランス能力なども高めるという目的があります。

●インターバル・トレーニン

インターバル・トレーニングは「激しい運動(最大心拍数の80~90%)」と「完全に近い休息または軽い運動」を交互に繰り返すようなトレーニング法です。これはいわゆる「有酸素トレーニング」とも呼ばれるもので、「全力に近いような運動を、短時間の内に何度も繰り返すような運動」に耐えるような持久力を高める事を目的としています。また短時間でエネルギーが消費された状態を意図的に作り出す事ができ、それに対する体の反応を向上させるという目的もあります。

メリットとしては、例えば「疲労物質が蓄積し始めるのが遅くなる」「疲労物質が蓄積しにくくなる・滞らなくなる」「疲労物質が溜まっている状態でも、ある程度体を動かし続ける事ができるようになる」「疲労物質が溜まり切った状態からの回復能力が高まる」「心臓など臓器も鍛えられる」「糖・脂肪・酸素などを効率良く使う事ができるようになる」などが挙げられます。一方、デメリットとしては肉体の消耗が激しいという事です。確かにトレーニング効果は高いのですが、これを行うためには基本的な体力及び規則的な生活習慣の改善が大前提であり、また例え健康体であっても心臓などの臓器に大きな負担がかかるため、毎日行う事はできません。休養の取り方も重要になり、その管理ができなければ身を滅ぼす諸刃の剣です。

ちなみに更に強度の高いインターバル・トレーニングの事を「HIIT(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)」と言います。これは通常のインターバル・トレーニングよりも、更に短い間隔及び短時間で「全力運動と休養を繰り返す」というトレーニング法です。それぞれの秒数は様々ですが、例えば「10秒間全力で運動を行う→10秒間休む」を5分程度繰り返すなどの方法があり、極めてハードなトレーニング法の一つです。

●レペティション・トレーニン

レペティション・トレーニングは全力での運動(最大心拍数の100%に近い状態)と完全な休息(平常時にまで落ちるのを待つ)を交互に繰り返すトレーニングです。インターバル・トレーニングと少し似ていますが、レペティション・トレーニングでは、運動の間に取る休養にタイムリミットがないという点が大きく異なります。つまりスタミナの向上という事よりも、どちらかと言うと「全力運動時のパフォーマンス能力の向上(2回目3回目と繰り返していくと、疲労が蓄積した状態で全力運動を行わなければならなくなる)」が大きな目的となっています。

●高地トレーニン

高地トレーニングは平地よりも酸素濃度の薄い高地で行うトレーニングの総称です。酸素の薄い高地での運動に体を慣れさせる事で、酸素を体に取り込む能力などを鍛える事ができ、平地に戻ってきた時のパフォーマンスを格段に向上させる事ができます。ただし体に大きな負担をかける事になるため、専門的な指導が必要になります。尚、登山のようにその日の内に、あるいは数日程度で帰る場合とは異なり、高地トレーニングでは更に長い期間高地に慣らせます。1日2日程度山を登るだけではあまり意味がありません。

 

★コンバインド・トレーニン

コンバインド・トレーニングとは、様々なトレーニングの要素を複合したトレーニングの事を言うとされています。明確な基準で分類されている訳ではありませんが、目的によって様々なものがあります。

サーキット・トレーニング

サーキットトレーニングは様々な種類のトレーニング法を組み合わせ、それを順番に行っていくトレーニングの事です。簡単に説明すると、1回の実施に数十分間の制限時間を設け、その制限時間を数秒~数十秒あるいは数分ずつ区切ります。例えば10個のトレーニング種目を行う場合には1回数十秒に設定し、その数十秒で1つのトレーニング種目を行い、それを終えたら数秒~数十秒休憩、再び同じように数十秒で1つのトレーニング種目を行い・・・というように10個のトレーニング種目を順番に回っていきます。

尚、続けて行う事になるため、トレーニング種目の数や内容、1つ1つのトレーニングで扱う負荷(基本は低負荷・高反復で行う)、全体の制限時間・休憩時間・1つ1つのトレーニングの時間の設定の仕方によっては、ハードなトレーニングになる事があります。

●クロス・トレーニン

これは特定の競技におけるパフォーマンス能力を向上させる際に、それとはまた別の競技のトレーニングを取り入れるというトレーニング法です。

例えばラケットを使ったスポーツならバドミントンとテニス、格闘技ならボクシングと空手、投てき競技なら野球とやり投げ・・・などというように、例え違うスポーツであっても似たような動作を行うスポーツはあり、その動作をトレーニングに取り入れる事は十分にあり得ます。しかしクロス・トレーニングでは本当に全く別のスポーツの動作をそのトレーニングに取り入れます。綱を腕の力だけで登るとかタイヤを引くとかひっくり返すとかそういう事です。傍から見るとそんなトレーニングをして何の意味があるの?と思えるような事もありますが、主にリラックスや新しい刺激などを目的として行います。

●コーディネーション・トレーニン

これはいわゆる「調整力」を鍛えるためのトレーニング法です。調整力というのは体を隅々まで細かくコントロールする能力の事であり、そのように細かな動作あるいは複雑な動作を行って神経系を刺激します。

●ファンクショナル・トレーニン

これはいわゆる「機能性」を高めるためのトレーニング法です。機能性というのは実際の動きに近い動作でトレーニングをするという事です。筋力トレーニングと言うよりは「動作確認」という感じで、例えば特定の動作を反復する事で、その動作をスムーズに行えるように改善したり、怪我からの復帰あるいは予防などの目的があります。

●スタビリティ・トレーニン

これはいわゆる「安定性」を高めるためのトレーニング法です。安定性とは、簡単に言えば体が上下左右前後にブレないためのバランス能力の事で、例えばバランスボールの上でバランスを取ったり、バランスディスクに片足で立って誰かに体を押してもらうなどのトレーニングがあります。

●アジリティ・トレーニン

アジリティ・トレーニングとはスピード・トレーニングの中でも、特に「敏捷性」を高めるためのトレーニング法を言います。敏捷性とは単に素早く体を動かす事ではなく、「できるだけ正確に」素早く動かす能力の事です。また常に一定のリズムを保って行うようにする事で、疲労が蓄積した状態での素早い動作を行う能力や、その際の集中力の向上なども目的としています。

●クイックネス・トレーニン

クイックネス・トレーニングとはスピード・トレーニングの中でも、特に「俊敏性」を高めるためのトレーニング法です。俊敏性とは単純に「体をできるだけ素早く動かす」ための能力の事であり、前述したスピード・トレーニングとほぼ同じ意味です。

●SAQトレーニン

SAQトレーニングとはスピード(S)、アジリティ(A)、クイックネス(Q)の総合的な向上を目指すための専門的なスピード・トレーニングの事です。

●バリスティック・トレーニン

バリスティック・トレーニングとは筋肉を瞬間的に収縮させていきなり最大筋力を発揮し、次の瞬間には脱力するという事を目的にしたトレーニング法です。プライオメトリクス・トレーニングと少し似ていますが、あちらは「筋肉が勢い良く伸ばされた後、その勢いを利用してすぐに収縮する」ようなトレーニングです。一方こちらは「完全に脱力させた状態→瞬間的に最大筋力を発揮させる→瞬間的に完全脱力させる」というようなトレーニングです。

●スプリント・トレーニン

スプリント・トレーニングとは、短い時間での全力運動時のスピードを高めるようなトレーニング法です。レペティション・トレーニングと少し似ていますが、レペティション・トレーニングではどちらかというと「全力運動時の体の適応力(特に全力運動を終えた後の回復能力等)」を向上させるのが目的なのに対し、こちらは「全力運動時のスピード」を向上させるのが目的になります。