腹筋を割る方法について考える

「腹筋を割る方法」に関する情報をまとめたブログです。

腹筋や腸腰筋を鍛えるためのトレーニング法まとめ

この記事では『腹筋(腹直筋・腹斜筋)や腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)を鍛えるためのトレーニング法』と、そのトレーニングを行う際の注意点などについて私なりにまとめています。全てをまとめて1つの記事にしているので、かなりの長文になっていますが、ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

★当記事の目次

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★トレーニングを行う際の注意点まとめ

●適切に負荷を設定しよう

特に筋肥大を目指す場合、筋肉に対して与える負荷の大きさは「1セット中にギリギリ6~10回程度反復する事ができるような大きさの負荷」に設定するのが基本です。例えばクランチやシットアップなどのような腹筋動作の場合、胸に重りを抱えたり、あるいは上半身がやや下になるように角度を変えたり、レッグレイズのような足の上げ下げでは両足でプレートを挟んで負荷を増やすなどの工夫が必要になります。

それよりも反復回数が少なくなるような大きな負荷では、むしろ筋肥大が起こりにくくなると言われており、特に「最大筋力の向上」を目的としたトレーニングになります。「腹筋を割る」という目的の場合にはそこまで重要ではないと思われます。また逆に反復回数が多くなるような小さな負荷ではそれ以上に筋肥大が起こりにくくなるため、そのようなトレーニングも基本的には必要ないと思われます。反復回数は多くても1セット15回程度にし、その回数になるような大きさの負荷に設定しましょう。尚、セット数は2~4セット程度、セット間のインターバルは2分程度です。

ちなみに高反復・低負荷では主に筋持久力の向上を目的としたトレーニング、あるいは動作スピードの向上を目的としたトレーニングになります。

●反動をできるだけ使わない事・勢いに任せない事

特定の動作のスピードを高めるなど、目的によっては「できるだけ瞬間的に力を入れる」というようなトレーニング法もあるのですが、そのようなトレーニングでは「力を入れた瞬間」にしか筋肉に対してストレスがかからず、筋肥大という目的においては効果的なトレーニングになりません。筋肥大を目指す場合、筋肉に大きなストレスを与える事が重要なので、「負荷がかかっている間は力を入れ続ける」必要があります。

特に筋肉が伸ばされる時には勢いに任せて伸ばしてしまいがちですが、できるだけ負荷に耐えるようにして戻していくようにします。そうする事で、筋肉が収縮する時も伸ばされる時もストレスを与える事ができ、短時間で効率的にトレーニングを行う事ができます。腹筋動作で言えば「起き上がった後、背中を床へつけるまでの間」をやや緩やかに行い、できるだけ脱力させないようにして次の起き上がる動作へ移行させると効果的です。

また関節には「これ以上曲げられない範囲」「これ以上伸ばせない範囲」があります。大きな重量を扱っている場合、その重量に任せて勢い良く動作を行った時、その範囲まで進んでしまい、関節を痛める事があります。特に背骨は神経が密集している重要な組織であり、その損傷は避けなければなりません。いわゆる腹筋動作で起き上がる際には無理に背中を曲げたり、無理に捻ったりはしないように注意しましょう。尚、腹筋動作の場合、勢いに任せて起き上がると、腹筋に最も負荷のかかる角度を超えてしまいます。動作スピードを遅くすれば遅くするだけ効果的・・・という訳ではありませんが、その意味でも曲げ伸ばしの際はやや緩やかに行った方が良いでしょう。

ちなみに腹筋動作の際には足を固定して行う方法もあるのですが、足を固定すると太ももの前側にある筋肉を使って起き上がるという事ができてしまい、腹筋へのストレスが弱まってしまう事があります。個人的には足はフリーの状態で行った方が良いと思います。特に足がフリーの状態で反動をつけずに起き上がろうとすると、完全に起き上がる事ができず、途中の角度で止める事ができます。その角度こそが最も腹筋へ負荷がかかる角度であり、足を固定して行うのなら、まずはその角度を覚えてから行うと良いでしょう。

●筋トレはできるだけ力まずに

いわゆる腹筋動作ではお腹に力を入れた際についつい力み、顔が真っ赤になるほど顎を噛み締めてしまいがちです。筋トレは酸素を必要としない無酸素運動ですが、そのような呼吸の仕方は非常に危険です。呼吸を止める事では確かに力が入りやすくなりますが、再び呼吸を始めた瞬間に、止まっていた血液が一気に流れ、弱い血管や細い血管を傷つけてしまう事があります。それがもし脳や心臓などで起これば即命に関わります。

特にハードなトレーニングをしている人ほど、自分の健康に自信を持っている人は多いと思います。しかし見た目だけで「血管の丈夫さ」を判断する事は誰にもできません。予防のためにも、これから先より長くトレーニングを続けていくためにも、「お腹の筋肉に力を入れながら意識的に呼吸を行う」ようにしましょう。尚、本格的なトレーニングを始める前に、あらかじめ筋肉への力の入れ方や呼吸の仕方を練習しておくと良いかもしれません。

しかしそのような事を意識していても、ハードなトレーニングを続けていけば疲労は蓄積していきます。それを最低限に留めるためには運動前後のケアは怠ってはなりません。運動前にはウォームアップ、運動後にはクールダウン、そして基本的な生活習慣(普段の食事、睡眠、ストレスコントロール等)を改善し、日々の体調管理には十分注意しましょう。筋肉は1日2日でつくものではありませんから、体調の悪い日には決して無理をしてはいけません。

 

★腹直筋を鍛えるためのトレーニング法

●腹筋を鍛える前の準備トレーニング(初心者向け)

最初に紹介する方法は、背中を伸ばしたまま腹筋に力を入れたり、腹筋に力を入れたまま意識的に呼吸を行うための練習法です。本格的なトレーニングを行う前に、まずはこれを行って腹筋への力の入れ方や呼吸の仕方を覚えておくと良いでしょう。

まずは仰向けに寝た状態になり、両膝を90度程度に曲げ、両足を揃え、その足の裏を床へピッタリとつけます。上半身を起き上がらせるようなトレーニングではこれが「基本の形」になります。上半身を起き上がらせる際には足を固定した方が行いやすいように思いますが、足を固定すると前述のように太ももにある筋肉を使ってしまうので、できるだけ腹筋だけを使うためにフリーにしておく事をオススメします。また上半身を勢い良く起こすと、起こすその瞬間にしか筋肉が収縮しない上、腹筋に負荷がかからない角度まで進んでしまうので、そうして足をフリーにする事で「敢えて起き上がりにくい状態」で行った方が良いと思います。

・息を吸いながらお腹を膨らませる練習

そのような基本の形になったら、お腹に両手を当て、息を吸いながらゆっくりとお腹を膨らませていきます。ここではまだ「息を吸う時にお腹を膨らませる」という事を行うだけです。もし意識的にお腹を膨らませるのが難しいという人は、お腹の正面にある何かをお腹で押し潰すようなイメージで行うと分かりやすいと思います。そうしてまずは「息を吸いながらお腹をゆっくりと膨らませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返します。

・息を吐きながらお腹をへこませる練習

それがスムーズにできるようになったら、今度は息を吐きながらゆっくりとお腹をへこませていきます。つまり前述の逆を行うわけです。ここでもまだ「息を吐く時にへこませる」だけです。ゆっくりと少しずいつ息を吐いていけば、自然とお腹はへこみます。そうして「息を吐きながらお腹をゆっくりとへこませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返します。

腹式呼吸の練習

前述の方法を交互に繰り返します。つまり「息を吸いながらゆっくりとお腹を膨らませる→息を吐きながらゆっくりとお腹をへこませる」という事を繰り返します。これがいわゆる「腹式呼吸」です。スムーズにできるようになるまで練習しましょう。

・息を吸いながらお腹をへこませる練習

今度は息を吸いながらゆっくりとお腹をへこませてみます。ここではまだ「息を吸う時にお腹をへこませる」という事を行うだけです。もし意識的に行うのが難しいという人は、息を吸いながら声を出すようなイメージ(驚いた時のような感じ)で行うとやりやすいと思います。そうしてまずは「息を吸いながらお腹をゆっくりとへこませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返します。

・息を吐きながらお腹を膨らませる練習

そして今度はその逆で、息を吐きながらゆっくりとお腹を膨らませてみます。ここではまだ「息を吐く時にお腹を膨らませる」という事を行うだけです。もし意識的にお腹をへこませるのが難しいという人は、息を少しずつ絞り出すようにして吐くイメージで行うと分かりやすいと思います。そうしてまずは「息を吐きながらお腹をゆっくりと膨らませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返します。

・呼吸とお腹の動きを反対にする練習

前述の方法を交互に繰り返します。つまり「息を吸いながらゆっくりとお腹をへこませる→息を吐きながらゆっくりとお腹を膨らませる」という事を繰り返します。これは腹式呼吸とは異なり、呼吸とお腹の動きを反対にする練習です。スムーズにできるようになるまで行いましょう。

・呼吸とお腹の動きを不一致させる練習

今度は呼吸のスピードとお腹を上下動させるスピードを一致させない練習を行います。つまり呼吸は意識的に速く行いますが、お腹はできるだけ遅く上下動させるようにしたり、呼吸を意識的に遅く行って、お腹はできるだけ遅く上下動させるようにします。呼吸とお腹の動きが完全に異なるものになり、ここまでスムーズにできるようになると、「お腹に力を入れながら呼吸を止めずにトレーニングを行う」事ができます。

・練習を行う際の注意点について

呼吸を意識的に行う際、限界まで息を吐いたり、呼吸をゆっくりと行い過ぎたり、あるいは息を吐く際に強く力むと、人によっては一時的に酸欠・貧血・高血圧等になってしまう場合があります。このトレーニングは力まずにお腹へ力を入れ、かつお腹に力を入れたまま呼吸をスムーズに行うようにする事が主な目的ですので、そのようなやり方は間違っています。基本からやり直しましょう。

ちなみにここで説明した方法を応用し、例えば口にペットボトルなどを咥えながら前述のようなトレーニングを行う事もできます。またそれは肺活量アップ・横隔膜のストレッチ・呼吸法(腹式呼吸)改善等を目的に、ボイストレーニングとして行われる事もあります。前述の方法ではゆっくりと呼吸とお腹の上下動を行いましたが、それを素早く行ったりする事で、呼吸に関わる筋肉を刺激する事ができます。その他、お腹周りの筋肉を様々な方向へ伸ばすようなストレッチも合わせて行うと良いでしょう。

 

●クランチ/シットアップ

仰向けに寝た状態から体を起こすいわゆる「上体起こし(腹筋動作の事)」では、腹直筋をそのまま縦に曲げ伸ばしする事ができ、腹直筋を鍛えるトレーニング法として基本的な方法の一つです。尚、明確な基準はありませんが、便宜上この記事では腹筋の上側だけを使って行う上体起こしの事を「クランチ」、ほぼ完全に近い形で体を起こす上体起こしの事を「シットアップ」と言います。つまりクランチとシットアップとでは体を起こす角度の大きさが異なるという事です。

ここではクランチを例にして説明していきます。スタート時の体勢は上記の方法と同じです。仰向けに寝て、膝を90度に曲げ、両足を揃え、その両足の裏を床へつけておきましょう。両手は頭の後ろに持ってきますが、首への負担を軽減するだけで、腕はできるだけ脱力しておきます。その状態になったら、床から肩甲骨(肩の後ろ側)を少しずつ浮かせていきます。反動をつけず、できるだけ腹筋の力だけで起き上がるようにしましょう。そうしてやや緩やかに体を起こそうとすると、肩甲骨より下~お尻までは床へついたままになりますが、クランチでは完全に体を起こす必要はなく、最も負荷のかかる角度まで行ければ良いのでそれで問題ありません。

またそうして体を起こしていく際には首や背中を丸めすぎないように注意します。これは神経の密集している脊柱への負担を抑えるためです。この他、足を少し浮かせたまま、あるいは何か台に乗せたまま行う事では、特に腹直筋の上部に効かせる事ができる上、可動させる範囲が狭くなる事で腰への負担が更に減ります。ただし「クランチ」ではあるので、「太ももは全く動かさない」ように注意します。太ももと胸を引きつけるようにして行う方法も一応はあるのですが、ここでは必要ありません。

そうして体を起こしていくと「これ以上は反動をつけないと持ち上がらない角度(45度の手前)」まで来ると思います。そこまで来たら筋肉に力を入れたまま5秒キープします。少ししか起き上がる事ができなくても、腹筋に力が入っていればそれで十分です。特にここでは前述した「準備トレーニング」が役に立ちます。筋肉に力を入れたまま、力まず意識的に呼吸を行う訳です。そうしてキープができたら、ややゆっくりと体を戻していきます。

ただし起こしていた体を戻す際には、起き上がる時以上に集中して行います。特に筋肉は「伸ばされながら力を発揮する」時に大きなストレスを与える事ができ、より効率的なトレーニングになるので、「できるだけ負荷に耐える」「脱力させない」ようにして戻しましょう。また戻す際に肩甲骨を完全には床へつけず、ギリギリつくかつかないかの所で切り返します。そうして筋肉が伸び切った時もできるだけ脱力させないようにして、再び起き上がる動作へ移行させます。

この「ややゆっくりと起き上がる→ややゆっくりと戻す」を1回とし、筋肥大を目指すのであれば1セットが10~15回程度になるような負荷に設定、あるいは力の入れ方を調節し、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行います。何十回何百回と繰り返す事ができる場合、負荷が足りないか筋肉の使い方で楽をしています。腹筋動作では回数を重ねるほど良いと勘違いしている人は多いのですが、そのようなトレーニングでは筋肥大はあまり望めず、回数を重ねるほどに無駄が大きくなります。負荷を増やし回数は抑えるべきでしょう。尚、もし負荷を増やしたい場合、胸の前にダンベルやバーベル用のプレート、あるいは水か砂を入れたペットボトルなどを抱えながら行ったり、シットアップベンチを利用し、上半身を少し下へ傾けた状態(腰の高さよりも頭が下になる)で行うと良いと思われます。

ちなみにシットアップで起き上がる際も、必ずしも「完全に起き上がり切る」必要はありません。重要なのは筋肉に大きなストレスを与える事であり、起き上がった時に筋肉が緩んでしまったり、あるいは背中を床につけた時に筋肉が緩んでしまうと、回数を重ねるほどに無駄が大きくなります。足を固定すれば完全に起き上がる事も可能ですが、それだと足の筋肉を使って起き上がる事ができてしまうので、やはり「脱力せずに行う(起き上がった際に意識的に収縮、伸ばした時にも意識的に収縮させる)」という事が重要です。

この他、シットアップで起き上がる際、右肩を左太ももへ、左肩を右太ももへ近づけるように起き上がる方法もあり、これによって脇腹にある腹斜筋にも多少刺激を与える事ができます。ただし起き上がってから一気に捻るのではなく、斜め方向に起き上がるようにします。いきなり捻ると腰痛になる事があるので注意しましょう。

 

●リバース・クランチ

リバースクランチは単純にクランチの逆を行います。つまり上体を起こすのではなく、足を上げ下げする事で腹直筋を鍛えるトレーニング法です。ただし「クランチ」ではあるので、大きく足を上げ下げする必要はなく、「お尻をゆっくりと床から浮かせる→ゆっくりと戻す」という事を繰り返すトレーニングになります。

スタート時の基本的な体勢は前述したクランチと同じです。更にその状態で、「お尻~太ももの骨~膝(体を横から見た時の骨のライン)」が床と垂直になるように足を床から浮かせ、膝の重さがちょうど股関節の上に乗っているような状態(お尻から先の足全体が宙に浮いているが、膝から下は動作間でも常に脱力させておく)にしておきます。

その状態になったら、膝を天井に近づけるようにして、床からお尻を少しずつ浮かせていきます。ただし背中は床についたまま行う事になるので、実際には床から僅かにお尻が浮く程度であり、可動させる範囲は決して大きくありません。また無理に膝を高く上げる必要もなければ、背中を大きく丸める必要もありません。重要なのは下腹部を使う「意識」です。そうしてお尻を少しだけ浮かせたら、できるだけ負荷に耐えるようにして、少しずつお尻を床へ戻していきます。ただしお尻は完全には床へつけず、ギリギリのところで留めるようにします。筋肉をできるだけ脱力させず、次のお尻を浮かせる動作へスムーズに移行させましょう。

この「ゆっくりとお尻を床から浮かせる→ゆっくりと戻す」を1回とし、筋肥大を目指すのであれば1セットが10~15回程度になるような負荷に設定、あるいは力の入れ方を調節し、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行います。尚、このトレーニングは可動域が小さく、動作の性質上負荷を増やす事が難しいため、本気で行おうと思ったら何十回と繰り返す事ができてしまいます。しかし負荷が小さいという事はそれだけ筋肥大に適していないため、このトレーニングはどちらかと言うと下腹部の動作確認が主な目的になります。そのように何十回と繰り返す必要はありません。筋肥大を目指す場合、前述したシットアップや後述のレッグレイズなどのような「可動域を広く使って行うトレーニング」が必要です。

 

レッグレイズ

レッグレイズも足を上げ下げする事で腹直筋を鍛えるトレーニング法です。リバースクランチではお尻を床から浮かせるだけでしたが、レッグレイズでは足を大きく上げ下げします。特に足を伸ばした際には足の重さが全て腹筋へかかる事になるので、腹筋全体へ大きなストレスを与える事ができます。一方、自分の体重だけを使ったトレーニングでも相当大きな負荷になり、フォームも崩れやすく、安定して行うにはある程度の技術及び筋力が必要になります。無理して行うと腰痛になる事もあるので、できない場合は前述したトレーニングや下記にある腹斜筋を鍛えるトレーニングを行いましょう。

スタート時の体勢はやはりクランチとほぼ同じです。そのような体勢になったら、上半身をできるだけ動かさないように注意し、ややゆっくりと両足を床から浮かせていきます。ただし単に足を浮かせるだけでは、股関節や太ももの筋肉を使って足を持ち上げようとしてしまうので、足を浮かせる動作と連動させるようにして「お尻を床から浮かせる」ようにします。これは前述のリバースクランチを参考にします。上半身が動いてしまう場合にはシットアップベンチや柱などを利用し、両手で掴まる事で上半身を固定すると良いでしょう。ただし何かに掴まる場合、腕の筋力は使いません。

そのまま足を持ち上げながらお尻を床から浮かせていくと、肩甲骨周りだけ、あるいは肩の後ろ側だけが床へついている状態になると思います。しかしそこまで進んでしまうと、支点が腹筋の上に移動してしまい、どうしても腹筋が緩んでしまうので、その寸前で止めるようにします。つまり肩甲骨の少し下辺りまでが床についている状態までで留める訳です。しかし背中全体が床についている状態と比べればバランスは取りづらくなるので、意識的に腹筋へ力を入れ、体のブレをできるだけ抑えるようにします。尚、上げていく膝の方向ですが、これは「やや斜め上方向(天井方向)」へ向くようにします。膝が頭頂部と同じ方向を向いてしまったり、床や自分の顔の方向へ向いてしまうと負荷が減ってしまうので、リバースクランチと同じように膝を天井へ向けるようにしましょう。膝を伸ばす必要はありません。

そのようにしてお尻を浮かせながら足を持ち上げたら、今度はお尻を下げながら、足をできるだけ「遠く」へ、ややゆっくりと下ろしていきます。ここがリバースクランチとの大きな違いです。ただし背中を一旦伸ばしてから足を下ろしたり、お尻を一旦床へつけてから足を下ろすのではなく、背中を伸ばしていく動作・お尻を下げていく動作と、できるだけ連動させるようにして足を下ろすようにします。足を下げていく際、お尻が床につかないように耐えながら行うとより効果的です。

また足は遠くへ下ろすほど腹直筋が伸ばされ、大きなストレスを与える事ができますが、膝を完全に伸ばし切ったり、踵を床へ完全につける必要はありません。そこまで行くと逆に背中を反ってしまったり、股関節の前側にある筋肉を使ってしまったり、上半身を固定している人では力んだり、腕の筋肉を使ったりしてしまうのでそれを防ぐためです。決して無理はしないようにします。

そうして足を下ろしていったら、再び足を持ち上げる動作へと移行させます。その切り返しの際、筋力のない人では反動を使ってしまいますが、それだとやはり腹直筋以外の筋肉を使ってしまうので、できるだけ反動を使わないようにします。それによっては「反動を使わずに行う事ができる範囲内でトレーニングを行う」という事も重要になるでしょう。腹直筋に刺激が耐えられればそれで良く、腹直筋を鍛えるトレーニング法は他にもあるので、何度も言うように決して無理をする必要はありません。

この「ややゆっくりと足を上げる→ややゆっくりと戻す」を1回とし、1セット10~15回程度になるように負荷を増やす、あるいは力の入れ方を調節し、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。尚、このトレーニングは自分の体重だけでも大きな負荷になるため、筋トレを始めたばかりだったり、元々筋肉量が少ない人などでは、今の自分にとって「回数を重ねる事ができないほど大きな負荷」となっている場合もあります。それが原因で逆に筋肥大に適したトレーニングにならない事もあるので、その点には注意すべきです。まずは負荷の小さなトレーニングから開始し、ある程度慣れてから行うと良いでしょう。

また筋力のある人でも、当然何十回何百回と繰り返す必要はありません。それだけ反復できるという事は負荷が足りていないか、力の入れ方やフォームなどどこかで楽をしている可能性が高いので、今一度その辺りをチェックしてみましょう。もし負荷を増やしたいのであれば、両膝の間にダンベルやバーベル用のプレート、または水か砂を入れたペットボトルなどの重りを挟んで行ったり、シットアップベンチなどを利用し、下半身を少し下へ傾けた状態(頭の高さよりも腰が下になる)にしたり、あるいはぶら下がった状態で行うと良いかもしれません。

 

★腹斜筋を鍛えるためのトレーニング法

●サイド・クランチ

クランチやシットアップでは正面を向いたまま体を起こしますが、サイドクランチでは体全体をやや斜めにした状態で、斜め上方向へ体を起こします。これにより腹斜筋へ刺激を与える事ができると言われています。

基本的なスタート時の体勢はクランチとだいたい同じなのですが、サイドクランチでは左右の脇腹のどちらかが上なるよう、少しだけ体を斜めにして行います。つまり背骨を中心とした「半身」だけが床についているような形になります。この時、例えば右の脇腹が上の場合には左半身が床についており、右手で頭を支え、左手で右の脇腹を触ります。逆に左の脇腹が上の場合には右半身が床についており、左手で頭を支え、右手で左の脇腹を触る事になります。

その状態になったら、できるだけ反動を使わないようにして体を起こします。右の脇腹が上になっている場合、右肩を右太ももへ近づけるようにして起こし、左脇腹が上になっている場合、左肩を左太ももへ近づけるようにして体を起こします。できるだけ脇腹の筋肉だけを使うように意識し、背中を少しだけ屈め、そのように肩を太ももへ近づけるようなイメージで体を起こしましょう。体を大きく捻る必要はありません。

そうしてこれ以上は反動をつけないと持ち上がらない角度まで起き上がったら、そこで5秒程度キープさせます。特にサイドクランチは可動させる範囲が狭いため、そのように静止させる事でやや持続的に筋肉へ刺激を与える必要があるのです。ここでも前述した「準備トレーニング」が役に立ちます。筋肉に力を入れたまま、力まず意識的に呼吸を行うようにしましょう。そうしてキープができたら元の体勢へ戻っていきます。この際も勢いに任せて戻すのではなく、できるだけ負荷に耐えるようにしてゆっくりと戻すようにし、できるだけ脱力させないように起き上がる動作へ移行させます。

この「起き上がる→ややゆっくりと戻す」を1回とし、1セット15回程度、多くて30回程度になるように力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを左右それぞれ2~3セットずつ行いましょう。

ちなみにこのサイドクランチは体をやや横向きで行う関係で、シットアップのように大きく体を起き上がらせる事はできません。つまり可動させる範囲が狭く、負荷を増やす事も難しいので、筋肥大には適していません。また無理に勢い良く体を起こしたり、動作の途中で一気に体を捻ったりすると、背骨やその周囲にある組織に大きなストレスがかかり、それが腰痛の原因になる場合もあるので注意しましょう。基本的に腹斜筋だけを鍛えるトレーニングは存在しません。腹直筋に負荷がかかるトレーニングでも腹斜筋に多少負荷がかかっているので、色んなトレーニングを行うべきです。

 

●サイド・レッグレイズ

サイドレッグレイズは横這い、あるいは体をやや斜めにした状態で、天井方向へ足を上げ下げするトレーニング法です。

では方法を説明していきます。スタート時の体勢はレッグレイズとほぼ同じですが、サイドレッグレイズではそのように横這い、あるいは体をやや斜めにした状態から始めます。例えば右の脇腹が上になる場合には左半身が床についており、左手で頭を下から支え、右手で右の脇腹を触ります。逆に左の脇腹が上の場合には右半身が床についており、右手で頭を下から支え、左手で左の脇腹を触ります。体の下側だけが床についている状態なので、バランスは非常に取りづらいです。上になっている方の手は床についてバランスを取るか、シットアップベンチを利用し、それに掴まって行うと良いかもしれません。

その状態になったら、上半身をできるだけ動かさないように注意しながら、ややゆっくりと両足を床から浮かせていきます。「サイド」なので、足の側面が天井方向へ向くようにして足を上げる事になります。ただし単に足を浮かせるだけでは、股関節や太ももの筋肉を使って足を持ち上げようとしてしまうので、足を浮かせる動作と連動させるようにして、少しだけ「お尻を床から浮かせる」ようにします。前述のように背骨にとって無理な動作になるので、実際には「お尻を浮かせる意識」だけでも十分です。

また膝の方向に注意すべきです。スタート時点の体勢が横這いなら膝は横(頭と同じ方向)を向いたまま、体が斜めなら斜め上を向くはずです。動作間で膝の方向が変わってしまうという事は、無意識に途中で捻っている可能性があります。背骨への負担を最小限に抑えるため、膝は常に体と同じ方向を向いているように意識しましょう。個人的にですが、完全な横這いよりも体を斜めにした状態で行った方が、足は上げやすいと思います。

そうして足を上げたら、後はレッグレイズと同じように、足を遠くへ、ややゆっくりと下ろしていくだけです。ただしお尻が先に床についてから足を下ろすのではなく、お尻を下げていく動作と連動させるようにして足を下ろすようにします。また動作間では必ずしも膝を伸ばす必要はありません。膝を伸ばすと足を上げづらくなる事があるので膝は曲げたままでも構いません。そうして足を下ろしたら再び足を持ち上げる動作へ移行させます。反動をできるだけ使わずに切り返しましょう。

この「足を上げる→ややゆっくりと戻す」を1回とし、1セット10~15回程度になるよう負荷を増やすか、力の入れ方を調節し、休憩を上手く挟んでそれを左右それぞれ2~3セットずつ行いましょう。尚、本来なら大きく足を上げ下げした方が良いのですが、横這いになっている関係上、可動域を広くすると背骨にとって大きなストレスになります。反動を使って勢い良く足を上げたり、動作の途中で腰を捻ったりすると、腰痛などの怪我の原因になったり、臓器の不調に繋がる事もあるため、決して無理をする必要はありません。

 

●サイドベンド

サイドベンドは立った状態、座った状態、あるいは横這いに寝た状態で、正面を向かせたまま、上半身を左右に倒して行うトレーニング法です。いずれの体勢でも正面を向いて行う関係上、できるだけ腹直筋を使わずに動作を行う事ができます。そのためサイドクランチやサイドレッグレイズよりも、よりピンポイントに腹斜筋へ刺激を与える事ができます。

ここでは立った状態で行う方法を紹介します。まず姿勢を正して正面を向き、足を肩幅に開いて立ちます。その状態になったら正面を向いたまま、左右どちらか一方へ、ややゆっくりと体を傾けていきます。左に傾ける場合、下半身が右の方向へ動いてしまわないようにします。右に傾ける場合、下半身が左へ動いてしまわないように注意します。そのように下半身を固定して行うと、お腹が支点となって左右に曲がるような形になり、上になっている方の脇腹に負荷がかかります。ただしあまりに大きく体を曲げたり、無理に体を捻ったりすると背骨に大きなストレスがかかるため、傾ける角度はせいぜい45度程度です。

そうして体をややゆっくりと傾けたら、ややゆっくりとスタート時に戻していきます。サイドベンドではこれを繰り返す事になる訳です。ただしスタート時まで完全に戻してしまうと、腹斜筋に全く負荷がかかっていない状態になってしまいます。そのため完全には体を戻さず、その手前で止め、敢えて意識的にお腹に力を入れます。その状態から再び体を傾ける動作へ移行するようにしましょう。

この「体をややゆっくりと傾ける→ややゆっくりと戻す」を1回とし、1セット10~15回程度になるように負荷を増やすか、力の入れ方を調節し、休憩を上手く挟んでそれを左右それぞれ2~3セットずつ行いましょう。負荷を増やしたい場合、ダンベルやバーベル用のプレート、または水か砂を入れたペットボトルなどの重りを、下側になっている方の手に持ちます。また横這いの状態で行う場合、腰骨から先の上半身を宙に浮かせた状態で行うと良いでしょう。ただしやはり背骨には負担がかかるので決して無理をすべきではありません。

 

腸腰筋を鍛えるためのトレーニング法

腸腰筋は基本的に腹直筋、広背筋、大腿四頭筋ハムストリングスなどの筋肉と一緒に働きます。特に太ももの骨を持ち上げる際、骨盤を傾ける際、背骨を前へ倒す際などに使われているので、実は前述のようなトレーニングでも一緒に鍛える事ができます。よって腸腰筋だけをピンポイントで鍛えるようなトレーニングは存在しません。一方、前述したトレーニングでは基本的に床などに寝た状態で行う必要があり、場所を選びます。ここで紹介する方法は場所を選ばずに行う事ができるトレーニング法で、床に座った状態はもちろん椅子に座った状態や立った状態でも行う事ができます。

ここでは立った状態で行う方法を説明します。まず足を肩幅に開き、姿勢を正して立ちます。左右どちらの足でも良いので床から浮かせ、膝を曲げ、膝から先は脱力させておきます。その状態になったら、背中を丸めないように注意しながら、股関節が軸になるようにして、反動をつけずに膝を持ち上げていきます。

ただしそれだと単なる「腿上げ(ももあげ)」になってしまうので、その膝を持ち上げるのと同時に、上半身の方も股関節を軸にして前へ倒し、胸と太ももをお互いに近づけるようにします。そうして背骨を前へ倒す動作と太ももの骨を持ち上げる動作を同時に行う事で、より腸腰筋へ刺激を与える事ができます。またややゆっくりと行うとより効果的です。

それを行ったら、同じようにして太ももと胸を互いに遠ざけます。つまり股関節を軸にして倒していた上半身を少しずつ起こしていき、それと連動させるようにして膝も下ろしていきます。決して背中を反ったりせず、やや緩やかに戻していくようにしましょう。また戻す際には足を床へつける必要はなく、途中で止め、反動をつけずに切り返します。

この「膝と胸をややゆっくりと近づける→ややゆっくりと遠ざける」という動作を1回とし、自分の体重だけで行う場合には1セット20~30回程度、それを休憩を挟んで左右それぞれで2~3セット行いましょう。負荷を増やす場合には1セット10~15回程度にし、例えば膝の少し上付近に重りを固定して行うと良いと思われます。尚、ここではやや緩やかに太ももを上げ下げしていますが、もちろん素早く太ももを上げ下げする方法もあります。フォームがコントロールできる人ではそれを行ったり、あるいは正面ではなく左右に開くようにして太ももを上げ下げするなど、トレーニングに変化をつけるのも良いでしょう。

ちなみに腸腰筋は他のトレーニングでも自然と働いている筋肉で、例えばフロントランジ、踏み台昇降、スクワット、デッドリフトなどでも、股関節を軸にして上半身を前へ倒す事で刺激を与える事ができる上、日常的な動作でも、例えば素早く歩く、素早く走る、素早く跳ぶ、素早く階段を登るなどを意識的に行う事で十分鍛える事が可能です。「腸腰筋は日常的に使われている筋肉」という認識を持ち、普段から使っておくようにしましょう。

 

●腹筋のスピードトレーニングについて

前述してきたトレーニング法は全て「ややゆっくり力を入れる」「ややゆっくり伸ばす」という事が基本です。しかしそのような「力を余計に消耗するような力の入れ方」は実生活ではあまり使わず、素早い動作を求められるような動作では不向きです。そのような力の入れ方に癖がついてしまうと、いざという時に体が動かない事があります。特にボクシングなど打撃系の格闘技では重要です。また運動時には「筋肉が単独で力を発揮する」事の方が珍しく、トレーニングに慣れていくと、やはりいざという時に他の筋肉との連動が上手くいかず、効率良く体を動かす事ができないという可能性もあります(これは筋肉自体の問題ではなく体の使い方の問題)。

そこで上記のトレーニングを「瞬間的に力を入れて曲げ伸ばしする」「瞬間的に脱力して伸ばす」というように行ったり、あるいは腹筋だけでなくその他の様々な筋肉も一緒に収縮させるようなトレーニングを行う事も、人によっては必要となる場合があります。そのような特定の動作スピードの向上を目的とするトレーニングを行う場合、低負荷かつ高反復が基本です。筋肥大にはあまり適していませんが、同じトレーニングをしているとモチベーションの維持が難しくなる事があります。フォームや可動させる範囲がコントロールできるのであれば、それらを行って変化をつけるのも悪くありません。

ちなみに通常のウェイトトレーニグを継続する事で、基本的な筋力が向上すると、スピードトレーニングで扱う事のできる重量の大きさも増やす事ができます。よく「ウェイトトレーニングは筋肉が固くなる」「筋トレをすると怪我をしやすくなる」だとか言われますが、そのようにスピードトレーニングだけでは効率の良い筋肥大は望めないため、いずれ効果が頭打ちになってしまう可能性があります。スピードトレーニングを行う場合、それ単独ではなく、高負荷・低反復の筋肥大を目指すようなトレーニングも合わせて行うべきです。

 

●腹筋のネガティブトレーニングとは?

前述した腹筋動作では、基本的に床に寝た状態から上半身を起こし、腹直筋を収縮させる際に負荷をかけて行います。「ネガティブトレーニング」ではその動作を逆にし、体を起こした状態から床へ戻し、その際に腹直筋を伸ばしながら行います。ただし単に腹直筋を勢い良く伸ばしても意味はなく、重力あるいは負荷にできるだけ耐えながら、やや緩やかに伸ばすようにします。

そのように行うと、腹直筋では「負荷に対して抵抗し、収縮して力を発揮しながらも、結果としてその負荷に負けて伸ばされる」という収縮が起こります。このような「筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮」の事を「伸張性収縮:エキセントリック・コントラクション)」と言います。通常のトレーニングでは筋肉を収縮させる際に負荷をかけますが、このトレーニングではそのように伸ばされる時に負荷をかけます。これにより通常のトレーニングよりも筋肉へ大きなストレスを与える事ができると言われています。前述してきたトレーニングで「ややゆっくりと」と言っているのもこのためで、ネガティブトレーニングでは敢えてそれだけを行う訳です。

方法を説明しますが、より安全な方法は誰かパートナーの人に押してもらって行う事です。例えばクランチで説明すると、腹直筋に最も負荷がかかる角度で起き上がった状態で、両肩を押してもらい、自分は腹直筋の筋力でその押される力に抵抗します。しかし結果としてはその押される力に負け、少しずつ腹直筋が伸ばされ、背中が床につくようにします。これを数秒かけてゆっくりと行う事で、ネガティブトレーニングを行う事ができます。

尚、そのようにパートナーの人の力を借りて行う場合、1セットの回数は通常のトレーニングと同じ程度でも問題ありません。ただしお互いの力加減によって負荷の大きさが決まり、その負荷の大きさによって回数も決まるので、言葉で言うのは簡単ですが、実際にはかなり難しいです。

ちなみにこのネガティブトレーニングは、その方法さえ分かってしまえば、他の筋肉を鍛えるトレーニング法でも行う事ができます。また熟練者ではパートナーの手を借りず、今の自分の筋力以上の重量(持ち上げる事ができないギリギリの重量)を扱い、その重さによってネガティブな収縮を引き起こさせるという事もできます。ただしあまりに大きな重量を扱うと怪我のリスク(収縮していた筋肉が、外部からの力で無理やり引き伸ばされたらどうなるか考えれば分かる事です。当然筋肉は裂けます。)が高くなるので個人的にはオススメしません。