ラクトースの効果と摂取方法まとめ
ラクトースは単糖類であるグルコース(ブドウ糖)と、同じく単糖類であるガラクトースが結合した「二糖類」の一種です。別名「乳糖」とも呼ばれており、その名の通り乳製品に多く含まれている糖です。尚、ガラクトースも代謝する過程でグルコースになります。
これはガラクトースの所にも書きましたが、ラクトースは消化酵素によってグルコースとガラクトースに分解されます。そのため血糖値の上昇はグルコース単体と比べるとラグがあります。一方、ラクトースの分解に関わる酵素の活性は個人差があり、分解する能力は大きく異なります。特に上手く分解できない人では、大量のラクトースが腸内細菌によって分解され、ガスが発生し、腸内環境を悪化させる事があります。これがいわゆる「乳糖不耐症」です。またガラクトースは糖化反応に使われやすく、その蓄積は細胞を劣化させる原因になる事があります。
一方、ラクトースは逆に適量であれば、ビフィズス菌など腸内細菌を活性化させる作用があるとも言われています。そのためラクトースは必ずしも悪いものではありません。特に乳製品はカルシウムの摂取源として重要であり、アレルギーでもない限り、過度に避けるのは逆に良くありません。例えば牛乳を飲んでお腹が緩くなる場合、量や頻度を調節して飲むか、乳糖の量が少ないヨーグルトまたはチーズを食べると良いでしょう。アレルギーの場合、小魚類や海藻類からカルシウムを補給しましょう。
ちなみにラクトースの甘味はあまりなく、スクロース(ショ糖、砂糖の主成分)と比べると4割以下しかないと言われています。このため味覚に対する作用はあまり強くありません。