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ライ麦に含まれている栄養素とその食べ方まとめ

ライ麦とはどういう食品?

ライ麦とはイネ科ライムギ属の植物の事です。姿形は小麦と似ていますが、元々は今のような姿ではなかったようで、小麦の栽培中に行われる選別の際、小麦によく似た姿をしたライ麦が生き残ったのが最初と考えられています。特にライ麦は小麦よりも劣悪な環境に耐える事ができたため、選別でも数多く生き残り、それがライ麦の元になったと言われています。

ライ麦の原産は大麦や小麦よりも更に北の地域とされており、栽培が始まったのは紀元前3千年頃と考えられています。しかしその後、世界的に小麦の需要が拡大した事で、ライ麦の需要は低くなり、そのまま現在にまで至っています。現在でもライ麦は日本国内はおろか、世界でも生産量が少ないため、不作の影響を受けやすく、値段が高いままになっています。しかし後述の栄養価の高さから、小麦とは差別化できており、日本においては近年その需要が高まりつつあります。

 

ライ麦に含まれている栄養素

ライ麦には糖、蛋白質ビタミンB1ビタミンB2ナイアシンパントテン酸、ビタミンB6、葉酸カリウムマグネシウム、鉄、亜鉛、銅、食物繊維などの栄養素が、いずれも豊富に含まれていると言われています。特に全粒粉の場合、それらの栄養価は高くなります。

栄養価が高い事で有名な玄米と比べてみると、糖質、ナイアシンパントテン酸、ビタミンB6は玄米の方が優れており、蛋白質カリウム、鉄、亜鉛、銅、食物繊維ではライ麦の方が優れています。またビタミンB1マグネシウムは両者とも同程度ですが豊富、それ以外の栄養素は両者とも少なめです。つまりライ麦は玄米よりも高蛋白であり、ミネラルと食物繊維が豊富という形になっています。

ちなみにパンとして加工する際に重要となるグルテンは、グルテニンとグリアジンが元になっています。ライ麦ではグルテンは含まれていませんが、片方のグリアジンが含まれています。このためパンの材料に使う事ができます。ただしグルテニンは含まれていないので、小麦粉を使ったパンよりも膨らみは悪くなります。

 

ライ麦の欠点を考える

ライ麦はそのように栄養価が高く、欠点がないように見えます。しかし穴はたくさん空いています。まずビタミンの中ではビタミンA、ビタミンB1以外のビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが欠けています。またミネラルではカルシウムが欠けています。それらは別途補給しなければなりません。更に全粒粉ではない場合、元々は多く含まれている栄養素の量も減ってしまいます。

その他、蛋白質に関しても、確かに玄米よりは多いですが、大豆には到底及びませんし、植物性の食品なので蛋白質を構成する必須アミノ酸のバランスも欠けています。またライ麦では必須脂肪酸も殆ど含まれていません。それらもやはり別途補給しなければならないでしょう。このように栄養価は高いですが欠点もあります。白米をライ麦に置き換える事を考える人もいると思いますが、結局他の食品で栄養を摂取しなければなりません。

 

ライ麦の食べ方

前述のようにライ麦は小麦の代わりにパンの材料として使う事ができます。小麦と比べると弾力性や食感は落ちますが、前述のように小麦よりも栄養価が高いので、ライ麦の量が多くなるほど栄養価を高める事ができます。特にライ麦を90%以上使用しているロッゲンブロート(ドイツでのライ麦パンの分類の事)がオススメです。

自分でライ麦パンを作る場合、全粒粉のライ麦粉を使うと栄養価が高くなります。ただし膨らみが悪いので、お好みで小麦粉やグルテン粉を使用しましょう。基本的な材料はライ麦粉400g(全粒粉・細挽)+サワードウ40g(サワー種。基本ライ麦パンはこちらを使う)+ドライイースト5g前後(これはなくても良い)+塩5g前後+水400mlです。水以外をホームベーカリーに入れて設定し、水を少しずつ加えながらひたすら捏ね、あとは発酵するのを待つだけなので簡単に作る事ができます。表面をオーブンで焼いても良いでしょう。尚、全粒粉を使うと見た目は黒っぽい色になります。その他、砂糖・バター・ココアパウダー・ココナッツオイル等はお好みで。各比率を調節すれば色んなパンが作れ、食習慣に変化をつける事ができます。

ライ麦自体の1日の摂取量の目安は特にありませんが、ライ麦パンはそのように小麦を使ったパンよりも膨らみにくいです。そのためパンとしては小さく見えても、実際にはかなりの量のライ麦を使っている事が多いです。実際、ライ麦粉の比率が高いほど密度が高くずっしりしていて重いはずです。そのためライ麦パンを食べる場合、小麦を使ったパンを食べる時よりも、少し量を抑えた方が良いかもしれません。またライ麦ではフレーク状にしたものもあるため、それなら量が分かりやすいと思います。糖質が気になるならそうして量を調節すると良いでしょう。

ちなみに穀類の生産量が低かった時代においては、大麦、小麦、ライ麦、オーツ麦などといった麦類をコメなどと混ぜて炊いた、いわゆる「麦飯」というのが食べられていました。麦類の中でも特にエンバク(オーツ麦)の栄養価が高いため、白米をそのまま食べるよりも栄養価的にはオススメです。

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