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ユビキノール(コエンザイムQ10)の効果と摂取方法まとめ

糖からエネルギーを得るサイクル「解糖系」では、糖を代謝する事でピルビン酸へと変換します。更にピルビン酸はアセチルCoAを経てミトコンドリア内に入ります。ミトコンドリアには外側の膜と内側の膜があって、内側の膜の更に内側には「クエン酸回路」という別のサイクルがあり、アセチルCoAはそこに入って反応を進め、そこでもエネルギーを得ます。

このクエン酸回路を動かす過程では、補酵素NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」や、補因子「FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)」が利用されるのですが、これらはクエン酸回路の反応に使われた後、水素イオンを結合させた「NADH」や「FADH2」になります。その際の反応を利用し、ミトコンドリアの内膜(内膜の内側、内膜の中、内膜の外側)では「電子(水素イオン)の受け渡し」が行われます。その電子の受け渡しによって進む反応の事を特に「電子伝達系(ETC:Electron Transport Chain)」と言います。

実はこの電子伝達系を動かす過程でもエネルギーが得られるのですが、その過程でNADHはNAD+に、FADH2はFADへと戻されます。つまり再びクエン酸回路の反応に利用する事ができ、そうして上手く循環するようになっています。で、ここで本題なのですが、この電子伝達系(ミトコンドリアの内膜の中)で働く酵素を補助する補酵素の一つが、実は「コエンザイムQ10」なのです。別名として酸化型を「ユビキノン」、還元型を「ユビキノール」と呼びます。コエンザイムQ10はCMなどでもよく耳にすると思います。

ここまで説明してきた電子伝達系はエネルギー代謝における最終地点とも言える場所で、その反応がスムーズに行われていなければ、クエン酸回路も解糖系もスムーズに動きません。すなわち電子伝達系に関与するコエンザイムQ10を摂取する事ができれば、その反応をスムーズにする事ができると思われ、サプリメントでは主にその事を謳っていると思われます。

一方、コエンザイムQ10にはそのように酸化型(ユビキノン)と還元型(ユビキノール)が存在します。簡単に言えば酸化型は水素イオンが外れたもの、還元型は水素イオンが結合したものです。電子伝達系では酸化型に電子を受け渡す事で還元型となり、還元型が別の物質へ電子を受け渡す事で再び酸化型に戻ります。そうして反応が進み、最終的に酸素へ電子(水素イオン)を受け渡す事で水になります。ただし還元型は別の用途にも使われます。それが「活性酸素の除去」、すなわち抗酸化作用です。これは逆に言うと、活性酸素が大量に存在する場合、電子伝達系の反応がスムーズにできなくなるという事です。コエンザイムQ10を摂取する場合、他の抗酸化物質を一緒に摂取したり、あるいは活性酸素の発生量を抑える事が重要になると思われます。

ちなみに吸収率は謳われている通り還元型(ユビキノール)の方が良いようです。またコエンザイムQ10脂溶性なので、脂肪と一緒に摂取すると更に吸収率が高まると思われます。よって摂取するなら食後が良いでしょう。現時点では危険な副作用は確認されておらず、病気を治すような強い効果もないため、比較的安全だと思われます。

摂取量としては1日200~400mg程度が目安と思われますが、これは商品によって大きく変わります。特にユビキノールにおいては「ユビキノールを含有する」と謳われているサプリメントなのに、実際にはユビキノールが含まれておらず、別の成分が含まれていた・・・なんて事例が過去にあったそうです。ユビキノールを口から摂取した際の効能、及び副作用についてはビタミンなどと比べるとまだまだ情報が不足しているため、商品を選ぶ際にはできるだけ質の良いものを選ぶと良いでしょう。

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