フリーカの栄養価とその効果まとめ
フリーカ(フリーケ)とは、イネ科小麦属の植物であるデュラム小麦の事です。原産は定かではありませんが、遺伝子情報によれば、紀元前7千年頃の中央及び東ヨーロッパにおいて、小麦とクサビ小麦が交配し、それにより誕生したエンマー小麦を更に選別し、栽培した結果として生まれたのがこのデュラム小麦の最初だと考えられています。
デュラム小麦は乾燥及び高温に強い事から、現在ではアメリカ、北アフリカ、中央アジア、地中海沿岸において広く栽培されています。日本ではあまり馴染みがない穀類ですが、特にイタリアにおいては、デュラム小麦の黄色い胚乳から作られる「デュラムセモリナ粉」は「乾燥パスタに必ず使わなければならない」と法律で定められているそうです。
そんなフリーカには糖、蛋白質、ビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンB6、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄、マンガン、食物繊維(全粒粉、無精白に限る)などの栄養素が、いずれも豊富に含まれていると言われています。
これらを栄養価が高い事で知られているライ麦と比べてみると、糖・脂肪・ビタミンB1・カリウム・鉄は同程度、蛋白質・ナイアシン・ビタミンB6・マグネシウム・リン・亜鉛・食物繊維はフリーカ、ビタミンB2・葉酸はライ麦という感じになっています。特にこれらの中ではマンガンの含有量が高いという情報があり、穀類の中でもトップクラスに高い栄養価がある事が分かります。
ただしフリーカは全粒粉など精白されていない状態の方が栄養価が高いです。これは玄米など他の穀類も同じです。そのためフリーカを原材料として利用しているパスタあるいはパンなどであっても、これらの栄養価はあまり期待できません。