シークニンに含まれている栄養素とその効果まとめ

シークニンは、鹿児島県奄美群島の離島の一つである徳之島に自生しているミカンの事です。

シークニンの大きな特徴としては特にビタミンCが豊富に含まれているという事です。その量は通常のミカンの数十倍とも言われており、強い抗酸化作用があると思われます。また柑橘系という事もあってクエン酸も豊富に含まれています。クエン酸は糖の代謝に関与する有機酸の一種で、筋肉内へエネルギーの貯蔵を促す作用があると言われています。更にシークニンには、余分な水分を排出する作用があるカリウムも豊富に含んでいます。

その他、シークニンではノビレチン、タンゲレチン、スペリジンなどといったフラボノイドも豊富に含まれており、これらにも抗酸化作用があると言われています。ちなみにれらのフラボノイドは、同じ柑橘系であるシークァーサーにも含まれていますが、シークニンでは特にその量が豊富なのだそうです。

こうして見るとメリットばかりに見えるシークニンですが、他の柑橘系同様、ビタミンCやカリウム以外のビタミンやミネラルの含有量はあまり期待できません。つまりシークニンだけでは、ビタミン・ミネラルが不足する可能性が高く、別途補給する必要があるでしょう。

またこれはシークニンに限った事ではないのですが、シークニンのような果物には果糖が含まれています。果糖は過剰になると糖化反応に使われて細胞を劣化させたり、中性脂肪の合成を促すという事が言われています。特に「スーパーフード」と聞くと、途端に「大量に食べれば健康になれる」と勘違いしてしまう人が多いため、この点には注意しなければなりません。シークニンを食べるだけで健康になれるなどと安易に考えるべきではありません。

ちなみにシークニンの生産は前述のように一部地域でしか行われておらず、入手が非常に難しい状況です。一応インターネット経由であれば購入する事ができるようです。ご興味のある方は試してみても良いでしょう。ただし前述のようにクエン酸が豊富なため、柑橘系の中でもトップクラスに酸っぱいです。基本的には他の甘い物と一緒にするか、ジャムなどに加工して利用する事になるでしょう。ジュースもありますが、他の飲み物で割った方が美味しいと思います。