グリシンの効果と摂取方法まとめ
グリシンはアミノ酸の一種です。特にコラーゲンに多く存在するアミノ酸で、コラーゲンに含まれているアミノ酸の内、1/3を占めていると言われています。このためグリシンがなければコラーゲンの合成をスムーズに行えなくなります。またグリシンはグルタミン酸やシステインと共にグルタチオンの材料になります。グルタチオンは抗酸化物質として機能しており、細胞を酸化から保護する役割があります。
そしてグリシンはクレアチンの合成にも必要です。クレアチンはATP(アデノシン三リン酸)の貯蔵庫となり、瞬発的な運動を行う際、エネルギーとして利用されます。更にグリシンは酸素運搬に必要なヘム(ヘモグロビンの構成要素)の材料にもなっています。その合成が上手くできなければ貧血になる事があります。
この他、グリシンは脳では抑制性の神経伝達物質(時には興奮性の神経伝達物質としても機能すると言われているが)として機能しています。またグリシンはセリン(アミノ酸の一種)の合成に使われ、このセリンは神経伝達物質であるアセチルコリンをコリンに分解する酵素の活性に関与しています。すなわちセリンが上手く働かないと筋肉は動いたままになります。更にセリンは蛋白質の構造を維持するシステインの合成にも必要になります。
ちなみにグリシンの代謝にはビタミンB群の一種である葉酸が深く関与しています。「コラーゲン」と聞くとビタミンCのイメージが強いですが、同時にビタミンB群も重要です。