クルミの栄養価・効果・食べ方等まとめ
この記事ではクルミに含まれている栄養素、それぞれの栄養素の役割、効率の良い食べ方・オススメの商品などについてまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
★目次
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●クルミとは?
クルミとはクルミ科クルミ属の植物、及びその種実の事です。クルミの原産はヨーロッパ西部~アジア西部とされており、北半球の温帯地域に広く栽培されています。栽培が始まった正確な時期は分かってはいませんが、少なくとも紀元前数千年から栽培されてきたと考えられており、当の日本でも縄文時代には既に食用にされていたと言われています。
●クルミに含まれている栄養素・その役割
クルミは蛋白質、脂肪、ビタミンB1(糖の代謝補助)、ビタミンB6(蛋白質合成・アミノ酸代謝)、葉酸(核酸合成・赤血球合成等)、マグネシウム(骨の形成・代謝補助)、リン(骨の形成等)、亜鉛(成長ホルモン分泌・蛋白質合成等)、鉄分(酸素運搬)、マンガン(骨の形成・代謝補助等)、食物繊維などの栄養素が、いずれも豊富に含まれています。
クルミの栄養価を「特定のビタミンやミネラルを多く含む他のナッツ類」と比べてみると、マンガンが豊富に含まれているという情報はありますが、全体としては突出して多く含まれている部分は少ないです。
一方、他のナッツ類と比べても、クルミは脂肪が非常に豊富です。特にクルミでは多価不飽和脂肪酸の比率が高く、リノール酸とα-リノレン酸が共に豊富に含まれています。しかもその内のα-リノレン酸に関しては、「ナッツ類の中」ではトップクラスの含有量を誇っています。これがクルミにおける最大の特徴と言えるでしょう。
●クルミの欠点について考える
クルミはビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE・・・というように、全体としてビタミンが欠けています。全く含まれていない訳はないのですが、他の栄養価の高いナッツ類と比べると大きく劣ります。それらのビタミンは別途補給が必要です。
またミネラルの中ではカルシウムが大きく欠けています。特にクルミの場合、過剰摂取によってカルシウムの吸収を阻害するリンが豊富です。そのためカルシウム自体はもちろんの事、カルシウムの吸収を促すビタミンDやビタミンKも補給する必要があります。更に亜鉛や鉄に関しても、他のナッツ類と比べると劣ります。これも別途補給が必要になるでしょう。
そしてクルミは他のナッツ類と比べても脂肪が非常に豊富です。そのためカロリーも非常に高くなっており、過剰摂取した場合、新たな脂肪の蓄積に繋がる可能性があります。また前述のようにクルミにはα-リノレン酸が豊富に含まれていますが、リノール酸も豊富に含まれています。リノール酸は「必須脂肪酸」ではあるのですが、過剰摂取によって免疫を不安定にさせる事があります。更にα-リノレン酸もリノール酸も、不飽和脂肪酸の中では酸化されやすく、体の中で過酸化脂質になる事があります。
よってクルミを食べる前に、まずは運動習慣を改善し、脂肪の代謝を整えましょう。その上で、脂肪の酸化を抑えるような各種栄養素(ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイド、カロテノイドなど)を一緒に摂取できると良いでしょう。
●クルミに関するオススメの商品・食べ方等
※ちなみにこの動画では砂糖を使っていますが、ハチミツでも美味しく頂けると思います。ただ、α-リノレン酸は酸化されやすいため、あまりに高温で、長時間加熱すると、多くが失われてしまいます。加熱は控えめにし、やはり脂肪の酸化を抑えるような栄養素(ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイド、カロテノイドなど)を一緒に摂取できると良いでしょう。
クルミを食べる際の量の目安ですが、クルミに豊富に含まれている脂肪の量を考えれば、クルミは多くて1日40g程度と思われます。特にクルミは1粒当たり3g程度の重さがあり、他のナッツ類と比べても重いので、1日に10粒程度と量的にはかなり少なくなります。しかしそのぐらいの量で、20g程度の脂肪と、200kcal前後のエネルギーが得られます。
このクルミを他のナッツ類と組み合わせる場合、カルシウムを豊富に含むゴマやアーモンドとの相性が良いと思います。特にアーモンドは脂肪の酸化を抑えるビタミンEも豊富です。ただしゴマもアーモンドも高脂肪・高カロリーな上、クルミ自体がそれ以上に高脂肪・高カロリーなため、それぞれの量は自分の基礎代謝や運動量、筋肉量などによって上手く調節する必要があります。
更にそれらだけではビタミンが足りません。クルミを食べる場合、緑黄色野菜、果物、大豆、あるいは肉や魚なども一緒に食べる必要があるでしょう。繰り返しになりますが、重要なのはやはり脂肪の酸化を抑える各種栄養素です。となると、オススメはニンジン、小松菜、赤・黄色ピーマン、ブロッコリー、モロヘイヤ、トマト、柿、イチゴ、キウイフルーツなどになります。味としてはイチゴとの相性が良いでしょう。ゴマやアーモンドと一緒にクリーム状にすれば、お菓子として食べる事ができて手軽です。
尚、クルミで特徴的なα-リノレン酸に関しては、アマニ油またはエゴマ油の方が少量で摂取できます(α-リノレン酸は酸化されやすいため、加熱調理には使えない)。よってα-リノレン酸の摂取を目的に、わざわざクルミを利用する必要はないと個人的には思います。ただし糖質制限中の場合、低糖質・高脂肪・高カロリーなクルミは、重要なエネルギー源になる可能性があります。
カリフォルニア産 生くるみ 1kg |