キトサンの効果と摂取方法まとめ
カニやエビなどの甲殻類の外皮、あるいはキノコ類の傘の部分には「キチン」という多糖類の一種が含まれています。それを酵素処理する事で得られるのがキトサンです。
キチンは構造的には植物の細胞壁を構成しているセルロースに似ており、不溶性の食物繊維に分類されます。またキトサンも食物繊維のように糖がたくさん連なった構造をしていて、消化酵素によって分解されにくいという特徴があります。そのため一般的な糖としては殆ど吸収されず、エネルギーも得られません。一方、そのように食物繊維として機能するため、腸内細菌の餌になり、腸内細菌を活性化させる作用があると言われています。また便の元になると共に、水を吸う事で大きく膨らみ、腸の壁を刺激して排便を促すと言われています。
その際、キトサンは様々なものを絡め取って、一緒に排出する作用があると言われています。特にキトサンでは「糖や脂肪の吸収を邪魔する」という事が言われており、整腸、糖の吸収を緩やかにする作用、脂肪・コレステロールなどの吸収を緩やかにする作用あると言われています。
ただし過剰摂取すると便が硬くなったり、腸内でガスが発生し、逆に腸内環境を崩してしまう事があります。またそのように吸収がスムーズにできなくなる事で、エネルギー不足あるいは栄養不足に繋がる可能性もあります。その他、現時点では危険な副作用は確認されていませんが、キチン及びキトサンは甲殻類から抽出される事が多く、食物アレルギーが起こる事もあるようです。そもそもキトサンは必須栄養素ではない上、便通には食習慣以外の要素も関係しています。生活習慣全体を見直しましょう。
もしサプリメントとして利用する場合、摂取方法としては1回200~300mg程度を食前あるいは食後に、1日多くて1~2g程度までを目安に摂取すると良いと思われます。