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エンバク(オートミール)の栄養素と食べ方まとめ

エンバクとはどういう食品?

エンバク燕麦)とはイネ科カラスムギ属の植物の事です。別名ではマカラスムギ、オーツ麦、オート、オートミール(特に脱穀して加工したもの)などとも呼ばれています。尚、カラスムギ属には他にカラスムギという別の種がありますが、それを栽培した結果生まれたのがエンバクだと考えられています。

そんなエンバクの原産地は地中海沿岸~中央アジアにかけてとされており、現地では現在でもエンバクの野生種が広く自生しています。記録が残されている限りでは、少なくとも今から5千年前までには中央ヨーロッパで栽培されており、ローマ帝国の侵攻に伴ってローマに伝わったと言われています。しかし当時のエンバクは一部地域(スコットランドでは5世紀頃には食用にされていた記録がある)で食用にされる以外、主に馬の餌として使われていたようで、人間の食べ物として利用される事はあまりなかったそうです。

しかし15世紀以降は馬の需要が高まる事によってエンバクの栽培が拡大され、17世紀頃には北アメリカ大陸に伝わり、また18世紀頃にかけては寒冷化と人口増加に伴って人間にとっての需要も加速していきます。そして19世紀頃には庶民の間に浸透し始めており、特に19世紀後半に「エンバクをフレーク化する技術(今で言うシリアル食品の原型となるグラノーラ)」が開発され、それが20世紀後半の健康ブームと合わさった事で、世界中で広く認知されるに至りました。

ちなみにエンバクが日本へ伝えられたのは明治時代初期とされています。人間の食用として利用されているものは主に北海道で栽培され、多くが輸入されています。日本のそれ以外の地域では馬の餌や肥料などの用途で栽培される事が殆どです。

 

エンバクに含まれている栄養素

エンバクは全体的な栄養価が高いとされており、蛋白質、ビタミンB群、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、食物繊維(特に全粒粉)などの栄養素が、いずれも豊富に含まれていると言われています。穀類なので当然糖質も多いですが、脂肪は殆ど含まれておらず、味には癖がなく食べやすい(逆に言えば淡白で味がない)のも大きな特徴です。

同じく栄養価が高い事で知られているライ麦エンバクを比べると、糖・マグネシウム・鉄は同程度、蛋白質・脂肪・パントテン酸・銅はエンバクビタミンB1ナイアシン・ビタミンB6・葉酸亜鉛カリウム・食物繊維はライ麦という形になっています。全体的な栄養価はライ麦の方が高いですが、エンバクでは食物繊維の一種であるβ-グルカン(他ではキノコ類に含む)が多く含まれており、これには様々な健康効果があると言われています。

ちなみにエンバクには様々な品種があり、地中海沿岸のアカエンバク(パンに使われる)、アビシニアエンバクエチオピア高地)、ハダカエンバクなどがあります。この内、中国北西部及びモンゴルで栽培されているハダカエンバク(モンゴルでは麺の材料になる)という品種は、生産量こそ少ないものの、通常のエンバクよりも高い栄養価を持つと言われています。

 

エンバクの欠点を考える

エンバクはそのように栄養価が高く、欠点がないように見えます。しかし意外にも穴はたくさん空いています。例えばビタミンの中ではビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが欠けており、ミネラルではカルシウムも欠けています。またビタミンB群は全く含まれていない訳ではないものの多いとは言えません。これらの栄養素は別途補給しなければならないでしょう。更に前述した栄養価の高さは「他の穀類と比べた場合」の話であり、例えばビタミンB群ならレバー、鉄ならゴマというように、それぞれを多く含む食品と比べるとその含有量は劣っています。

また蛋白質に関しても、確かにエンバクは高蛋白ですが、大豆には到底及びませんし、植物性の食品なので、蛋白質を構成する必須アミノ酸のバランスも欠けています。よって蛋白質に関しても別途補給が必要です。その他、エンバクでは糖質や蛋白質が豊富に含まれているため、カロリーが高くなっており、食べる量によっては新たな脂肪の蓄積に繋がる可能性もあります。白米などの代わりに主食になり得るものですが、これを食べるだけで健康になれる訳ではありません。

 

エンバクオートミール)の食べ方

エンバクには小麦やライ麦のようにグルテンが含まれていません。そのため単体ではパンの材料として使う事はできず、小麦やライ麦に混ぜて利用する事になります。また大麦やライ麦などと混ぜたいわゆる「麦飯」として利用したり、いわゆるオートミールとしてシチューやグラタンなど水分の多い料理に混ぜたり、クッキーなどのお菓子に混ぜる事で食感を変化させたり、あるいは味を染み込ませたソース・調味料として利用する事ができます。前述のように栄養価が高いため、そうして他の食品に混ぜる事で栄養価を高める事ができます。

ただしオートミールのエネルギーは100gで380kcal前後です。組み合わせとしては、せっかく脂肪の少ないエンバクを食べているのですから、低脂肪の食品と組み合わせると良いと思います。肉ならレバー・鳥のササミ・胸肉・砂肝、魚なら白身魚やマグロ(赤身・ツナ)、乳製品なら脱脂粉乳、卵なら卵白になります。また前述のように栄養価で欠けている部分を補うように、ビタミンAをニンジン・小松菜・ホウレン草・レバー、ビタミンCをブロッコリー・赤黄色ピーマン・柿・イチゴ・キウイ、ビタミンEを西洋カボチャ・シソ・イカ、カルシウムはシラス・桜エビ・昆布・アオサ・ヒジキなどで補給すると良いでしょう。

一方、そのように低脂肪を徹底させないのであれば、それ以外の脂肪を含む食品とも組み合わせる事ができます。牛乳、チーズ、ヨーグルト、納豆、高野豆腐、きな粉、ウナギ、アーモンド、ピーナッツ、牛肉、豚肉、卵、アボカド、タラコなどとも合わせて利用すると良いでしょう。また蛋白質ならプロテインを混ぜても良いですね。

 

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