イヌリンの効果と摂取方法まとめ

イヌリンは糖がたくさん連なった多糖類の一種です。特に「果糖（フルクトース）」がたくさん連なっており、末端に「ブドウ糖（グルコース）」が結合した構造になっています。別名「フラクトオリゴ糖」とも呼ばれていますが、消化酵素によって分解されず、また水溶性である事から、イヌリンは水溶性食物繊維の一つに分類されています。

イヌリンは他の食物繊維と同様、腸内細菌の餌となり、腸内細菌を活性化させる作用があると言われています。それによって腸内環境の改善させ、ビタミンB群やビタミンKなどを補うと共に、糖や脂肪の吸収を緩やかにする作用があると思われます。また腸内を弱酸性にする事で、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの吸収を促す作用があるとも言われています。この他、一説によれば、インスリン感受性を高める作用などもあると言われています。

もしサプリメントとして摂取する場合、摂取量の目安は特に定められていませんが、1日多くて10g程度と思われます。自分の胃腸の状態を見て、各自摂取量を調節しましょう。個人的には食品からの摂取でも十分だと思っています。食品ではゴボウ、レンコン、山芋、タマネギ、ニンニクなど主に根菜類に多く含まれており、定期的に食べると良いでしょう。

ただし過剰摂取によって腸内でガスが発生し、逆に腸内環境を悪化させてしまう事があります。また食物繊維ばかりを摂取する事で、他の栄養素が疎かになり、エネルギー不足による省エネ体質や、栄養バランスの崩れによる免疫力の低下なども考えられます。何事も極端は良くありません。しっかり食べ、しっかり体を動かし、しっかり休みましょう。